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■バンベルクを生で聴くのは今回がはじめてか?
 
7月の金沢チェンバーオケ東京公演の際、モーツァルトの木管協奏曲(だっけ?)でのソロをこのオケのメンバーが演奏していた。
そのとき、なんとやわらかい音がでるのだろうと、聴き入っていたものだ。
 
昨夜のコンサートも木管群がとても印象的だった。
今までいろんなオーケストラを聴いてきたが、ここのオケの木管は他に例がないほどうつくしい。
どんな言葉をつかっても無駄だけど、とにかくあたたかいんだ。
 
プロムシュテットさんもとくに木管を意識されているようで、曲がおわるとはじめに木管奏者を讃えていた。
 
さて、この日はベートーヴェンの第3と第7というアグレッシブすぎるプログラム!
まずは3番“エロイカ”。
85歳という年齢が信じられないほどブロムさんは颯爽としている(菜食主義がそうさせているのだろうか)。
テンポは年齢の割には巨匠然としていなく、速いテンポでどんどん進む。
とはいいながらも音はほどよく重い。
金管もティンパニもじゃんじゃんよく鳴らす。
(おれの座っていた席がPブロック中央よりのいちばん前だったから、ティンパニが近すぎるデメリットはあった)
 
いちばんのクライマックスは3番の葬送行進曲だった。
コンサートでこれほど感情を大きく動かされた経験もそうあるものじゃない。
心の奥の深くて重い部分がゆりうごかされているがよく実感できた。
それは悲しみであり、歓喜でもあった(ちょっとキザだな)。
 
弦はいかにもドイツらしい重厚な響きであるが透明でもある。
そこに例の木管楽器群がブレンドしてくる。
 
ベートーヴェンはとんでもない楽曲を作曲したものだと改めて驚いたし、演奏している彼らの技量にも感動しながら聴いていた。
普段いかに音楽をちゃんと聴いていないかを反省させられたりもした。
 
第3番終楽章の最後。
第7のように一気に駆け抜けるのではなく、ふっと穏やかな場面が顔をのぞかせる。
なんだか不思議な個所だな、といつもしっくりこない気持ちでいた。
でも昨夜の演奏はおれのこの謎を解いてくれた。
ああ、こういうことか、と。
言葉では言い表せないが、おれ的に納得できたことはうれしかった。
そして閉めも交響曲というより歌劇のような終わり方をする。
いかにベートーヴェンでもこんな傑作はそうは書けない。そういうことがわかる演奏だった。
 
 
7番も始めっから全力で飛ばす!
1楽章と2楽章の間をアタッカでやっていたのもおもしろい。
そしてここでも2楽章がすばらしかった。
プロム氏には脆弱なピアニッシモはない。それなりの音量でこの楽章もはじまる。
だから盛り上がりもすさまじい充実感になった。
ここでもあの平和的なメロディーでは、木管の美しさに酔いしれた。
終楽章もアタッカではじまる。
それまで大曲のようなコンセプトだったけど、ここで勢いは加速する。
怒涛のエンディングへ向かいオケと聴衆の熱気はどんどん上昇してゆく。
最後の一音、ジャン!!
ブラボーと盛大な拍手が起きるが、おれはすべてを飲み込んでから拍手をしはじめた。
 
ほどなくして、楽団員が次のスコアを用意しはじめた。
アンコールやってくれるの?
この熱をさますようなブラームスのハンガリー舞曲でもやるのかとおもいきや、なんとエグモント序曲!
しかもこれがまたとんでもない演奏!
弦の充実は今日でいちばんじゃないか?!
これぞ彼らの実力。
プロムの指揮も熱く、オケを煽る。
これまた完璧な歓喜のフィナーレで幕を閉じた。
 
 
拍手やみやらぬ会場を早々に去り、ホテル内部を突っ切り、高速道路下のファミマへ。
ルービーを買い、外の気持ちのいい風にあたりながら飲む。うまい!
これで完璧ってもんだ。
 
まだまだ書き足りないが、こんなもんで勘弁を(笑)