■久しぶりにベト7に燃えた。
ニコラウス・アーノンクール指揮ウィーン・フィルによるザルツブルクでのライヴ録音(Ludwig van Beethoven: Symphonie Nr. 7 A-Dur op. 92 (Dirigent: Nikolaus Harnoncourt; aufgenommen am 29. August 2003 bei den Salzburger Festspielen))。
この組み合わせによるベト7は何年か前に川崎で聴き、おれの生涯ナンバーワンの劇的体験となった思い出がいまだに新鮮さを失っていないものだ。
今回のザルツブルクでのライヴはあの時ほどの壮絶さはないが、スタンスはまったく同じ。
エキサイティングでスリリングな演奏はほんとうにすばらしい。
聴きなれたベト7のどの部分も初めて聴くような新しい発見に満ちている。
終楽章。
川崎での“ムチャクチャな野蛮さ”ほどではないが、オケをがんがん煽りたて、強靭なベートーヴェン像を打ちたてている。
今回これがネットで聴けて、ほんとうにうれしい。
もちろん録音してライブラリーに加えた。
そしてその後のシューベルトの4番。
こっちの方がとんでもない名演だった。
アーノンクールはシュベ4を得意としており、何度か録音している。
そのうちの1つであるベルリンのライヴ盤は、ひき締まった筋肉質なイメージの名演だが、このウィーン・フィルの演奏はそれとは違う。
ずっしりと重厚で(といっても胃にもたれる重さじゃない)、ふくよかである。
最強音トゥッテイの場面での壮絶さ・充実さは、久々に味わえたもので、音楽の“凄さ”をまざまざと見せつけられた。
音楽とはこれである。
