
■ファビオ・ルイジは素晴らしい指揮者だ。
メインのアルプス交響曲において、寄せ集めの若いオーケストラからじつに芳醇な響きを導きだしていた。
舞台めいっぱいに陣取った団員は何人いるのだろう。
なかなか見られない大規模な編成だ。
しかしおれがもっとも感銘をうけたのは、最強音のトゥッティではなくエレガントなピアニッシモ。
室内楽を思わせる静けさは息をのむうつくしさ。
それに音は小さく抑えているが濃厚だ。
まるでオペラを聴いているような陶酔感にひたった。
ルイジはたしかオペラ指揮者としても凄腕をもっていたと記憶する。
だからだろうけど、うっとりと酔いしれた。
最近シュトラウスの歌曲をかなり気にいっていて毎日聴いているが、この曲でもシュトラウス特有の、あまったるく、気品たかく、ある意味危険なメロディーが随所にあってたいへん満足した。
若い団員からなるオーケストラはよくぞこの雰囲気を出せたものだと感心した。
それと前半にやったブラームスのドッペルコンチェルト。
このときのオケには“いまひとつ”に聴こえた。
“荒い”というか、“地に足がついていない”というか、寄せ集めオケにそういうのを求めるのは酷かな、と思いながら聴いていた(後半は素晴らしかったが!)。
しかしソリストは実に立派だった。
METのコンマスと主席チェリストとかいうすごい人たちで、二人とも暗譜で弾いていた。
いやぁすごいね。
そんななんだかんだで、お腹いっぱいになった素晴らしいコンサートでした。
来年も行こうっと♪