■前回のウィーン・フィルハーモニー管弦楽団定期演奏会は、ロリン・マゼール(彼はいったいいくつになるのだろう?最古参の現役指揮者の一人だ)指揮で、オールシベリウスプログラム。

前半が交響曲第7番と第5番。休憩をはさんで第1番という、ガッツリシベリウスチックもの。

聴いてみて一貫していえるのは、広大であたたかい北欧の響きに満たされていること。

随所に激しい感情が爆発する第1番でも、オケがあまり暴れないように手綱をひきコントロールしている。

ウィーン・フィルのシベリウスといえばバーンスタインの名盤がまず浮かぶ。

この公演曲すべてがレニーの指揮でグラモフォンから発売されており、おれもたまに聴いている。

特に第1番のマーラーばりの情熱に満ちた演奏が大好きで、同曲のベストCD1か2に入っている。


でもマゼールはレニーとはかなり違ったコンセプトをとっている。

レニーのように激しくないからものたりないか、といえばそうではない。これはこれで充分シベリウスの世界に誘ってくれる。


第1番の2楽章は、おれにとっては魂を鎮める音楽。

ずーっと前、会社同僚の方が突然自らの命を絶ってしまうという出来事があった。

そのことを知った夜おそく。

布団にくるまって眠ろうとするけど、頭のなかがざわざわとして一向に眠れない。

彼の突然の死がうまく受けいれられなくて混沌としていた。

特に親しい方ではなかったが、同じ職場で毎日顔をあわせていた人だからそれなりに近い人ではあった。

「なぜだ」という問いがぐるぐると頭のなかをさまよっていた。

眠れない。

そときにこの2楽章をずっと聴いていた。

真っ暗な部屋でヘッドフォンをして、しんしんとこの音楽を聴いていたら、気持ちのざわざわ感が少しずつなくなっていって、そのうち眠ってしまった。



シベリウスとおれには共通点がたくさんある。

まず誕生日が同じ。12月8日。太平洋戦争が始まった日。ジョン・レノンが凶弾に倒れた日。

そして性質も似ている。

彼もおれもあがり症。

大勢の人前でなにかを話すとき、極度の緊張におそわれ、足はがくがく手はふるえ声はうまくでない。

シベリウスも自作の指揮の際、かなり苦労したらしい。

さらに精神的にも強くないのも似ている。

交響曲第4番はかなり深刻な音楽だ。そのときの彼の精神はある意味で限界だった。

そんな状況下においても作曲をし続けるのだからこういう人はすごい。



なんか文章のトーンが低いな。天気わるいからかな?

ま、いいや。さて今週もこれでおしまい!!