■ラトルはハイドンがいい。先週NHKで放送したベルリン・フィル特集はアバドとラトル以外のプログラムはあんまり興味をひかなかったので聴かなかったが、この二人の演奏会はかなり良かった。

ラトルはハイドンの交響曲第99番がすばらしい。彼はバッハやハイドンといった古典の方が合うんじゃないか。

古典音楽は懐がひろい。奏者が自由に解釈できる領域が大きいので、ラトルのような、強弱・メリハリをはっきりと色づけするタイプにはもってこいなのだろう。

力がぬけてふんわりしてしまう部分と、躍動感あふれるアレグロの部の対比は見事で、数年前に録音したハイドンのちょっと若い番号の交響曲よりもすばらしい演奏に聴こえた。

これはもうちょっと録り溜めしてまたCDで出すんじゃないか。そうあってほしい。

メインのシューベルトの第8番は、まあ、これはまずまずといったところだ。
ここでも一般とは異なる強弱をつけてスリリングさを演出しているんだけど、どうもこれはしっくりとこない。意図的な不自然さを意識しながら聴く羽目になってしまう。


一方のアバドはポリーニとのモーツァルトピアノ協奏曲17番がいい。これはさほどメジャーじゃない曲だけど、ひじょうに可愛らしい曲で、けっこう頻繁に聴いてきたもの。

二人のコンビネーションは絶妙だ。こんなにもエレガントでリリックなモーツァルトはいつまでも聴いていたい。



また、ニューヨークフィルハーモニックのサイトからはギルバート指揮でメンデルスゾーンとマーラー第5番を聴いた。
意外にも(?)メンデルスゾーンがよかった。ソリスト(名前知らない・・・)もいいが、オケの伴奏が控えめで美しくて新たな発見がいくつもあった好演であった。



こうして最近の演奏会の模様は、ラジオやネットを通してかんたんに聴ける。おれとしてはうれしいかぎりだ。


先週池袋に行ったときに中古レコード屋を見かけたので入ってみた。

LPレコードが棚にずらりと並んでおり、どんなのがあるのか見ていくと、なかなかめずらしい音源のがあった(いまでもCD化されていないベームとVPOのヤツとか)。そのどれもが500円程度だった。

昔、銀座の数寄屋橋にハンターという中古レコード屋さんがあって、ここには高校生の頃からしょっちゅう通って(帰り道にとおった)買い込んでいて、そのときのことを思い出した。

LP盤はサイズがデカくて、手に入れたときの喜びはCDのときよりも断然大きかったことを覚えている。

CDというのが出てきたときはそのジャケットの小ささに物足りなさを覚えたもので、しばらくは中古レコードを買い続けていた(まあ、これには金銭的な理由もあるのだが、なにしろ当時のCD新譜は一枚が3,500円以上もしたのだ)。

今でも部屋にはLPレコードはインテリアとして飾っておいてあり(『ジョーズ』『レイダース』のサウンドトラックとかマゼールVPOの新世界、カラヤンBPOのツァラなど)、たまにプレーヤーにのっけて聴いたりしている。

LPはCD音源と違ってぬくもりとあたたかみがあると言われているが、おれはその辺の差はよく分からないし、こだわりはない。

いまではすっかりCDに慣れてしまい、その音が基準になってしまっている。