■「よせやい」とは談志さんがよく口にする台詞です。

先の新宿末広亭での寄席ツアーに続き、今回は浅草園芸ホールへ行ってきた(同じくBSさんと)。

はじめは空席が目立っていた場内は、浅草という土地柄か途中からどんどん客(観光客も)が入ってきて、終わる頃にはほぼ満席。

空いている空間が好きなおれには新宿の方が落ち着いて観れっからそっちの方がいい。

それに予定もなく入ってくる観光客はちゃんと落語を聴かない上にマナーもなっていない。いくら遊びでゆるい寄席の場とはいえもうちょっと配慮がほしいものだ。

最近は落語の本も読むようになっているから知っている噺がでてきて、比べる愉しさもあった。

“権助魚”とか谷中の幽霊妻のやつとかね。

今回もいろいろ楽しめた。

ロケット団の左側の人、あの危ない感じがいい。


寄席もおもしろかったけど、それ以上に浅草の街がおもろかったね。

浅草に行ったのは数年前に下駄を買いにいったことがあったけど、あれは買い物が済んだら直ぐに帰ってしまったから、片足だけ行ったようなもの。

今回は両足でしっかりと行ってきた。

天気がよかったからJR浅草橋駅から歩いたんだけど、もうそっからおもしろい。

かなりディープで昭和そのまんまの駄菓子屋があってね、これはすごい。

売ってる品物を見ても笑える。わけわかんない怪獣の人形とかまとめて売ってる。

雷門とか仲見世やロックはきれいに整備されていて味がうすくてあまりおもしろくないが、一歩路地を入ったりすると、そこはまだ役人の手が届かない意味不明の街が残っている。

今度はここらあたりを散策するとしよう。

そんでまた隅田川のほとりでルービーでも飲むことにするのだ。




■昔から飲むときの会話は「会社のことはよそう」と決めていて、一緒に飲むヤツにもそれを求めていた。

そうすると話すことがなくなる。だから馬鹿な飲み方になっちゃう。

くだらないゲームとかやってひたすら飲むしかなくって、気づいたら、朝、家の布団でひっくりかえってるといったパターン。

稀に道路で寝てしまいそのまま朝を迎えることもあったが。

サシはともかく三人以上だと会話にならない。さんざん騒いで騒いで周りに迷惑をかけたりしていた。

あれはあれで最高に楽しかったし否定すべきことではない。


たまに会社飲みに出ると周囲からお決まりの仕事関連の話が聞こえてくるから、話すことがなくなる。

人のを聞いていて、おれはあまりしゃべらずに飲んでいるだけになった。

“みんな一緒に”などという作為的空気感も馬鹿馬鹿しくなってきて付き合うのがキツくなる。

連中には悪いが「おれ、このへんで、ちょっと」と言って帰っちゃう。

そんでようやくほっとして駅で一人のんびりと飲む。

前より一段と会社から距離を置いている。

こりゃサラリーマンじゃないね。

最近この一般的じゃない行動のことをよく考える。なんでおれはこうしちゃうんだろう、って。

よくわからんね。

ただそうせざるをえないという事だけがはっきりしている。

ではなぜそうせざるをえない心境になるのか。

この続きはそのうち。



■それと音楽。

ティーレマン指揮ウィーン・フィルのベートーヴェン交響曲全集をFMでやってるが、これは覇気がない演奏であまりおもしろくない。

このスタイルは第四ではまだ聴けるけど、奇数の攻撃的要素が色濃い曲、第五とか第三、特にエロイカは駄目。なんとも腑抜けなベートーヴェンになっている。

でもこれがティーレマンの狙った意図だから、彼はどういう考えでこのような演奏にしたのだろうか。

個人的にこの解釈はいただけない。明日の第九もとりあえずは聴いてみるが。