■スーパー・エイトは期待して観たけど、こういうのに過度な期待はしてはけないのかね、やっぱり。

エイブラムス監督は、過去のいくつかの作品を観た限りではなかなかシビアな演出をしていて実力のある監督だと認識していた。

でも今回のは中途半端な印象だ。

これではまるで時間がなく、形だけはつくりあげようという、やっつけ的な浅さ。

でも冒頭は良かった。80年代のアメリカ映画の良い雰囲気が出ている。俳優達もいいし特に主演の男の子はいい顔をしている。

しかし、いかんせん深みがない。

人間描写のすべてが平坦になっていて、せっかくの素材が生かされないままになっている。

秘密裏に進んでいった“ナゾ”は拍子抜けもいいところ。

あまりにも使われすぎたよくある“ネタ”で、おもわず椅子からズリ落ちそうになった。

全体的に脚本に無理がありすぎ。

そういう期待はずれの映画だけどいくつかのシーンはまずまず。

主人公の男の子が父の反対を押し切って自分の主張を涙ながらに訴えかけるシーン。

ヒロインが子どものくせに車を運転してきて、運転席からクールな表情をみせるシーン。


そういえば、子どもが車をかっとばすシーンは、日本では作られないのではないか。

反道徳的・反教育的なものにものすごく敏感だからね。

子どもがタバコを吸ったり、酒飲んで酔っ払うシーンがあってもぜんぜん良いとおれは考えている。

だって映画なんだもの。

観客はこれが映画だってことを知りながら観る(いや。今の人はその垣根がなくなってきているのかな。感覚的に)

映画をつかって未成年の喫煙・飲酒を減らそうという意図なのだが、それを受け入れる映画という媒体も弱くなったものだ。

しかし、人を殺すシーンは良くて、日常有り得そうな子どもの喫煙が駄目だという、妙な具合になっている。

ディズニー映画だったかな、もう喫煙シーンは描きません、とか宣言したところ。

なにをいい子ぶっているのだか、こういう世間からの収益を最優先にとらえた商売人映画など観る気がしない。

そういうのは道徳の時間にでも教室で観ればいい。




もうひとつ。『フォーン・ブース』という電話ボックスサスペンスをDVDで観た。

これはよく出来ていてなかなか楽しめた。

それに男の性をこれほど明らかにされると観ていてこっぱずかしいが、主演のコリン・ファレルは見事に演じていた。

これはかみさんと観ない方がいいな。