
オレどうにかしちゃったのかね。アタマんなか“ぼー・・・”だよ。
原因はわからん。ま、なるようにしかならないな。そのうち元にもどるだろう。
こういうのは、ながれだ。
調子があがらないときは待てばいい。
時間による環境の変化が自分をすくってくれる。
そういう他人まかせにしておこう。
■ハリウッドの新作映画で、6年ぶりにすばらしい作品にであった。
『クロッシング』
現実的な暗い映画。
一般のアメリカ映画に見られるようなポジティブな夢とか希望というものはない。
いや、まったくなくはないが、青白い炎程度にしかない。
こういう映画はいい。
6年前に『ニクソンの暗殺を企てた男』というショーン・ペンが演じる傑作映画があった。『クロッシング』はそれ以来の素晴らしい作品だ。
設定もいい。
まもなく定年を迎える刑事(リチャード・ギア)のうら寂しい境遇などはこれまであまり描かれてこなかったキャラクターだ。
家族のためにギャングの金を横取りしようとする中年刑事(イーサン・ホーク)の葛藤。
オトリ捜査でいいように使われる黒人刑事(ドン・チードル)の限界。
それぞれこの社会でぎりぎりに生きている人間という生き物そのもの。
そのような明るい展望のない“現実”にあっても、自分の正義を信じるもの、誘惑に負けるもの、三人の刑事の人生が交錯して、ラストは同じ“現場”に吸い寄せられていく。
脚本も見事だけど、演出がさらにいい。
冒頭のシーンからぐいっと画面に引き込まれる。
ほどなくして、「あ、この映画は傑作だな」と感じて、最後までその手綱がゆるむことはない。
オレくらいの歳になると、こういう映画は染みる。
子どもの頃に見た世の中の明るい色は、間違いなくよどんできている。
それはすべての人じゃなく、40を越えたって社会が明るい色に見える人達もいる。
世の中なんてこんなものか、とは認めたくない自分がいる。
そのことはプレッシャーになるが、反対にもがくことにより生きる動機にもなる。
この三人は過酷な運命にさいなまれ、汚く生きざるをえないけど、根っこは“いいヤツら”なのだ。
そこに共感する。
キャラクターに共感できなければ、その物語は見る人にとってなんの魅力ももたない。
今NHKハイヴィジョンでスティーブ・マックイーンの映画をやっている。
彼こそはオレにとって永遠のヒーロー。
あれほどかっこいい俳優にはいまだに出会ったことがない。
今日は『パピヨン』かな。
じゃんじゃん!