■朝、始発電車に座ろうと長い列をつくる人々。

カーン♪

ドアが開く。

勢いこんでなだれ込み、座席の取り合戦がはじまる。

老若男女関係なく、静かで壮絶な闘いが毎日繰り広げられている。

席を勝ち取った人はだいたいは目を閉じる。

眠るのだろう。

学校や会社に着く前に一眠りしてその後にそなえよう、ということか。

これは、朝ではなく昼においても同じ。

少しでもスペースがあれば座りたがる。

ここでも必死になって座ろうとする。

こんな具合に彼らの座席への固執は,なかなかたいしたものだ.


そんなに必死になってまで座ろうとするってのは、なんだかおかしい。矛盾しているような気がする。

必死(+10)+休息(-10)=(0)のように、苦労して席なんかとらずに、立っているだけ、ってのと同じじゃないのか。


ましてや、自分が休むために他人を振りきっているわけだし、年寄りでもない元気な人がそこまでするのは、はっきりいって醜い。

体調が悪いとかそういう理由は別だけど、元気な人が椅子に拘るのは、社会の何かがひんまがっているせいだろうとおもうね。

または立っていられないくらい日本人の体力は落ちているのだろう。


さらに、みんな生真面目だから、列も一直線になっちゃってホームを歩く人の邪魔になっている。

機転を利かせて列を曲げるとかできないのかね。

きっとできないんだよね。

なにせだいたいの日本人は応用が効かない杓子定規な人間ばかりだから。

とくにこういう大勢でいるときはまるでダメ。

大勢と異なった行動をとらないよう(とれないように)根っからインプットされている。


冷静に世の中を見ると、そういう変なところが見えてくるからおもしろい。



■あとついでに会社の変なところ。

どの会社もある程度そうだとおもうけど、上層部が階級の明確さを曖昧にして、妙な具合になっているんじゃないのか。

風通しのいい職場。丸い上下関係。。。

世の中の流れはそういうことになっているし、どの会社も真似ることになんの疑問ももっていないから、どんどんこの奇妙な上下関係は浸透してきている。

この会社にもそういうねじれ国会的現象(なんだこの表現は?)がある。


この夏のうだるような暑さのなか、みんな大汗かいて出勤だけでも大変なものだった。

そんななか、後部座席にどっかりと座った“お偉いさん”達の黒い車が、颯爽とおれたちを追い越していく。

運転手を家まで迎えにこさせ、彼らはクーラーがほどよく効いている空間にゆうゆうと座って快適に出勤する。

ラッシュによる小競り合いは免除だ。朝のストレスはない。

そこだけ見ても歴然とした“差”があるのに、あたかも「私たちは君たちと同じですよ。さあ(会社のために)仲良くして対等にお話しましょう」なんてニコニコと言われても、どうも胡散臭いだけにしか映らない。

だったら、あんな黒車なんかやめちゃって、ラッシュにもまれて来いってんだ。

対等に接しようという気持ちがほんとにあるのなら、まずはそういうことからだろう。

繰り返される彼らの謙(へりくだ)った言葉は、単なるパフォーマンスにしか見えない。いや、本当に単なるパフォーマンスなのだろう。

誰に対するパフォーマンスか?株主か?消費者へか?一般社員へか?世の中へか?または己自身へか?

しかし、そんなことも考えずに世の流れにのってやっているだけ。


それだったら、明確に差別化された方がよっぽどスッキリする。

曖昧であることにより本質がボヤけているのがいちばん良くない。

「おまえら!しっかり働いてカネ稼いでこないとクビにすっぞ!」とかさ。

まあ、これはやりすぎで、反発が大きいから効果はあがらないけどさ(笑)


それにしても表面的だけ「仲良くしましょう」というこのチマチマした空気感。

インチキくさくてほんとイヤだね。

本質を正面から見ないという日本特有の現象なのだろうか。



じゃんじゃん