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■新作『イングロリアル・バスターズ』は、やっぱりタランティーノ・ワールドに徹した映画だった。

彼は映画製作をサイコーのオモチャであるかのように自由にハチャメチャに遊ぶ、しかし、とても真剣に。

ディテールは丹念に描いているし、バカバカしい展開も毎度のことで笑った。

『キル・ビル前編』は最後まで観るのがキツくなるくらいアカン作品だったから、しばらくタランティーノから遠ざかっていた。

人をおちょくったようなストーリーと描写についていけなかったのだ。

久しぶりに劇場で映画を観たかったのと、監督の自信作のようなので、観てみた。

今回もかなりドギツいシーンが多いが、最後まで引き込まれて、おもしろかった。

主要な登場人物をこうもカンタンに死なせるのは「どうなんだろう?」と首を傾げるが、観終ってみるとそんな不満はなくなっている。

一本の太い筋に沿ってすすむという映画製作の王道にまったく拘る気もない。

話はあっちゃこっちゃ移って、その都度頭を整理しながら追うことになる。それもタランティーノ風といえばそうなのだが。

各シーンは念入りに計算されて撮られている。

カット割りもこだわりぬいている。

バイオレンス・シーンは壮絶であるが、爽快でもある。

“爽快”というと不謹慎だろうが、映画の娯楽性だからここでは否定しない。

リアルであるが嫌悪感の少ない残虐シーンだ。


特に地下の居酒屋のシーンは秀逸だろう。

瞬時にあんな展開になるなんて!!


結局、映画館でのクライマックスは「なんだこりゃ?」っていう感じで、ヒロインの復習は失敗しているんだが、成功しているんだか、わからない。最後の検証もない。

それでも監督はめちゃくちゃ真剣にこれを撮っている。意気込み、執念はすごく伝わってきた。

そんな感じですが、おもしろさはすごいでっせ。

今でもよく“バスターズ”のことを思い出して考えている。

それはいい映画を創るヒントがいっぱいあるからだろうな~。



ジャンジャン