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■週末にCDをまとめて買った。

サイモン・ラトルがベルリン・フィルを振ってブラームス交響曲全集をリリースしたので、これを中心に買ってみっか、と。

ラトルの新譜を買おうと思ったのは本当にひさしぶり。オルフの『カルミナ・ブラーナ』を最後にやめてしまった(ドヴォルザークの交響詩集が最後かな?)。

ウィーン・フィルとのベートーヴェン交響曲全集はまだマシだったけど、ベルリン・フィルとの録音がよくない。

EMI特有の技術なのかよく分からないが、ベルリン・フィルがものすごく薄くて無機質に聴こえる。とっても物足りない。

だから彼らの演奏はFM放送のライヴをエアチェックして聴くことにしていた。


でも、今回はブラームスを出したので聴いてみようかなと。

ラトルとベルリン・フィルのブラームスは実演で交響曲第二番を聴いたことがある(6年位前かな、サントリーホール)

これは、はっきり言ってほとんど感情が動かない演奏だった。

ブラームスに聴こえなかった(もちろんこれは俺のなかにあるブラームス感と違うという意味だけども)

ごくありふれた平凡な音楽というか、オーケストラがうまいなぁ、という印象しかもてず、なぜそうなったのか不思議であった。

こういうことを言うとラトルが嫌いなのか?と思われるかもしれないが、じつはその逆で、俺は彼を“本当の天才”だと思っている。

それはウィーン・フィルと率いてやったベートーヴェン交響曲チクルスをサントリーホールで聴いたとき、それがどのコンサート体験よりも圧倒的な感動と衝撃を受けたからだ。

ベルリン・フィルとでもベートーヴェンの『第9』は良かったし、昨年ベルリンでのジルベスター・コンサートも本領発揮といったところを見せてくれて、「さすが!」とおもっていた。

さて、このブラームス全集。『第1』と『第4』をかいつまんで聴いた。

『第1』は良かった。でも、『第4』はまたしても無機質的な印象を受けた。

買ったのは海外版(国内版はさらに音質が悪いのでEMIは海外版にしている)。それでもあまり良くない。

おなじベルリン・フィルでもアバドが振った『第4』と比較した。

こっちは、完全にブラームスが鳴っていた。

冒頭の1音から苦悩と情熱の世界に完全に入ってしまった。

ブラームスはすんなり演奏してはおもしろくない、どこか引きずりつつ、まどろみながらいくのが“ブラームスらしさ”がでていいとおもう。

そうはいっても、その翌日『第2』の2楽章を聴いたときの印象は少し違った。

スタイルは同じなんだけど、けっこういい部分がある。

このときは車で聴いていて、家のステレオと違うからかもしれない。

もうちょっとじっくり聴いていこう^^


■次は同じブラームスでも室内楽。大好きなピアノ四重奏曲(とシューマンのファンタジーも併録)。

これをアルゲリッチ、クレーメル、マイスキー、バシュメットというそうそうたるメンバーが録音したCD。

これは超超一級の名演奏!

持っていないと損をします(笑)

これだけのメンバーがそろうとそれぞれの個性が激しくぶつかり合いすぎて、音楽としてどこかまとまりに欠けるのではないか、統一感がなくなり、演奏としてはイマイチになりかねないか?とおもいながらCDを聴くと・・

それらの個性が持ち味として生かされている。

各々の個性は確かに強い。既存の弦楽四重奏団ではまとまりがあるから(ある意味個性は前面にでないから)、こうはいかないだろう。

各メンバーのアクの強さがブラームスをものすごくエキサイティングに、ロマンチックにしている。

ほんとにすばらしい演奏だ。

終楽章の中間部のあまったるいメロディーと全編に漂う熱狂はすごい!!


■ヒラリー・ハーンのシベリウス作曲ヴァイオリン協奏曲。

シベリウスのヴァイオリン協奏曲は、数ある同曲でもいちばん好きな曲。

それをハーンのヴァイオリンとサロネンの指揮という完璧な組み合わせのCD。以前から欲しかったものだ。

演奏は予想通りキリリと締まったソロと、サロネン指揮スエーデン放送響の充実したバックが深いシベリウスの世界を再現している。

これもじっくり聴いていこう。


■マウリツィオ・ポリーニのバッハ平均率クラヴィーア曲集、第一巻。

ポリーニがこの曲をリリースしたことがまず意外。

彼は年齢を重ねるごとに古い作曲家に関心を持つようになったのだろうか。

鮭みたいに作曲家の大河を遡っていく。

モーツァルトを録音したかと思ったら、ついにJ・S・バッハまでたどり着いた。

演奏は冒頭の数曲しか聴いていないが、とても充実した演奏だということが明白にわかる。

これから聴いていくのが楽しみだ。



■たまには最新の録音を聴くのがいい。

演奏は時代とともにどんどん変化していくもので、今の音楽家がどんな演奏をしているのかを知らないと“音楽とともに一緒に生きている”ことにならない。

それに最近はそれまでになかった多様な演奏がなされるようになった。クラシックも一皮向けたというか、“こうあるべき演奏”の呪縛から抜け出たような感じがする。

来月はサントリーでドイツの2つのオケを聞く(バイエルンとライプツィッヒ)。

最近の実演もどうなっているのかひっじょうに楽しみだ^^


音楽を体験するということは、なによりも何かをなそうとする気力が芽生えてくる。そういう力が音楽にはある。




ジャジャジャジャーン!