■お店の側と、お客の側とのギャップの開きは前からあるが、ここんとこ更に開きが出てきたみたいだ。

近所のスーパーのレジではこんな光景だった。

俺の前に二人おっさんが並んでいた。

二人とも家族の晩飯分を大量に買い込むのでなく、一人分の簡単な食材がかごに入っている。

はじめの人は、なにも言葉を発しないで機械的にお金を渡す。レジの人が明るくしゃべってもあまり反応はない。でもおつりをもらう時は、軽く頭を下げていた。

次の人は、もうまったくの無反応。レジの人が生身の人間でなく、ロボットと接してでもいるかのような無反応ぶり。彼の頭の中ではなにも考えていないか、まったく別のことを考えているみたいに。

せめてなんかしらの反応をかえさないのか。

お店の人は人間とは思わないのだろうか。そうやって無反応でいることがその人のフツーであり、なんの疑問ももたない。

こういう人でも会社にいけば上司には挨拶はするだろうし、営業職であればお客さんに微笑んで愛想を言ったりする。

でも私生活がこれでは、こっちが本当の姿で、会社では都合よく仮の自分を装っているにすぎない。極端な二面性。

または、普段は愛想のいい店員さんでも、お客の側にまわれば反応がなくなる人だって、おそらくいるだろう。


この店員とお客のギャップはなんだ。

この使い分けはなんなんだ。

(ってなにかの歌詞みたいだね^^;)


一方、これもよくいく近所のコーヒーショップ(チェーン店)でも変化があった。

これはもうお店のマニュアルに従っているんだろうね。そのマニュアルが変わっただけだとおもうが。

やたらと元気いっぱいに応対し、ことあるごとに店員さんたちが復唱するのだ。これまた元気いっぱいな声で。

以前はもっとゆったりした店だったんだけどなぁ。

俺がいつもどおり「ええっと、アワアワのヤツ、なんでしたっけ?」と聴くけど、「アワアワご注文いただきました!」「はいアワアワありがとうございます(合唱)」とはいかない。言ってもらいたいが(笑)

通常の対応をされておしまい。

こうマニュアル化が進んでしまうと、普通の会話なんかやりづらくなってしまうだろう。

だから俺が「こんちは。今日は涼しいね」と言っても、それには答えず「なんにしましょうか」「○○もお勧めですがいかがですか?」とくるわけだ。どうにもならない。

どうもこのマニュアルというヤツは、接客として間違っているんじゃないか。

ぜんぜん会話になっていないもの。

お店側は、効率よく、できるだけ多くの商品を買ってもらいたい、ということと、来るお客に心地いい思いをしてもらい再び来店してほしい、と考えてのことだろうが、その思惑は外れている。

心地いい思いはこれではできない。どこか寂しい感じがする。お店の人も大変そうなのがみえるので、気の毒に思える。

店員さんだってこれじゃお客との距離が開きすぎて、接客業のおもしろみが感じられないだろうし。


近所にはたまに行くお肉屋さんがあって、そこの旦那とはよく話す。

「ども。今日は暑いね」なんて言うと、旦那も同じように切り返してきて、注文しておつりをもらうまで、なんかしら話している。

時には政治の話まで及ぶことがあって、小売の人はそういうふうに政治を見ているんだな、とか分かっておもしろい。

お店側が不自然に元気に振舞えば振舞うほど(一方的な元気の押し付けにも見える)、お客は戸惑って言葉を発しづらくなる。逆行するってわけだ。

そのGAPは不気味なほどだって。


俺はお店の人とのなんの気ない会話も楽しみたいんだけどね。


じゃんじゃん