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■今日は、一日中外出して営業先をグルグルとまわっていた。

幸い天気もよく、営業も順調に事がすすんだ。

昼ぐらいには新宿にいたが、ちょっと時間があいたので、街をぶらつく。

新宿東口周辺は久しぶりだった(学生の頃はバイトで毎日来ていたが・・)せいか、新鮮な気持ちで楽しかった。街をあるく人たちの表情もどこか明るい。

お決まりのCDショップに行くが、どうも手がのびない。
そのあと、服を見たりしたが、やはり本屋さんに行きたいという気持ちがあった。

■紀伊国屋書店の1Fの文芸書のあたりをうろつく。何冊か気になるのがあったので、パラパラと見る。今年のノーベル文学賞を受賞したイギリスの作家ドリス・レッシングさんの本も気になって見たが、今必要な本はこれではなかった。

6F芸術書のフロアーに行く。まだ読んでいなかった岡本太郎さんの『今日の芸術』があればいいと思って行ったが、残念ながらなかった。
映画監督のコーナーに行くとタケシ(北野武)さんの本が目にとまった。なんだか斬新なカバーでふと手にとってページを開く。
ちょっと読んでみて、「なんだか、自分がいま考えていることと似たようなことが書かれている」と思った。
もちろん、タケシさんくらいの人の思考分野は、僕とはまったく次元が違うことくらいは承知のうえだ。
でも、似ている。
その似ているという事がちょっとマズいと思った。
それは、似ているがどこか違うわけで(その違いは実は大切なものだと思っている)、違う自分のオリジナル的な部分が、読むことによってタケシさんの考えと同一になってしまうのでは?という危惧があったからなのだ。
しかし・・『全思考 北野武』というその本から「オレを買えー!」「お前が求めているのはここに書かれているぞ!」という声が聞こえてくるようなのだ(笑)
いったんは、別のコーナーに移るが、それでも「オレを買え!」のメッセージは消えない。
仕方がないのでまた戻って、『全思考北野武』を読む。
「うーん、やっぱりいいなあー。でも、1,400円かあ、高いかなー」などとセコイことを考えていたが、買ってしまいました。(岡本太郎さんの別の本も一緒に)

■で、さっそくコーヒーを飲みながら読む(仕事はちゃんとしてますからね^^;)。

今までのタケシさんの本とずいぶんと違う印象なのだ。

よく目にするタケシさんの挑戦的で断定的な文章でなく、とてもやわらかく、優しいし、素直で、たんたんと述べているような・・まるで近くで話を聞いているような自然な感じ。それでも世の中をみる目は鋭く、指摘内容もいつもどおり流石なのだが。

その中のひとつのフレーズには驚いたと同時に思わず笑ってしまった。
それはこんなこと。

■今朝、僕が総武線で秋葉に向かう途中に、いつもの車内放送「シルバーシート付近にいらっしゃる方にお願いです。携帯電話の電源を・・」を流していた。

それを聞いていて、「そもそもシルバーシートなんてものが何で電車にはあるんだろうか?それ以外に座っている人はお年寄りが目の前にいても席を譲らなくてもいいです、堂々と寝たフリでもして下さい、ということなのか?それとも、みんなが席を譲らない社会になったから仕方なくシルバーシートなるものをつくったのだろうか。でもその発想はおかしい。犯罪の低年齢化が進んできたから青少年にも刑を適用できるようにしよう、というこの国の間違った胆略的な思考と同じではないのか?それは根本の問題解決から単に逃げているだけではないのか。シルバーシートというものはすべて撤廃するか、すべての座席をシルバーシート化した方がいいんじゃないか?」
などと考えていたら、『全思考北野武』に「シルバーシートが必要なおかしな時代」というフレーズがあって、内容も似たような感じだったのだ^^


このような偶然はたぶん偶然ではなく、どちらかといえば必然なのだろう。


その他にも「うんうん」とうなずける内容やひじょうにおもしろいエピソードが書かれている。
そのどれもが優しさを感じた。
厳しいことを言っているようだけど、それはこの社会を憂うことからくるタケシさんの優しさだということが読みとれる。


この本はまさに今の自分に必要な本だった。
久しぶりに自分自身を取り戻すことができたような感じだ。
書店を歩くと「オレを買えー!」の声はこれからも聞こえるだろう(笑)
それはその時の自分に足りないものを補うヒントがそこには書かれているのだ。


じゃんじゃん