
ここで描かれている世界は真実に基づいている。
時として観つづけるのが辛くなるほど残虐なシーンがあるが、これらはフィクションではない。
新聞報道だけでは決して実感がわかないアフリカの悲劇。
数年前に起こったツチ族とフツ族の闘争による想像を絶する死者の数・・そこに至るまでの惨劇、あっけなく失われた多くの命(同じ人間であるのに)・・などは表面的な数値しか知らない。
この映画では先進国が買いあさるダイヤモンドがアフリカ小国の内戦を引起す要因としている。
先進国の飽くなき消費欲は巨大マーケットを生み出し、発展途上国がその被害をもろに受ける。
この理不尽ともいえる構図はアフリカばかりでなない、アジアやその他の地域でもあると聞く。これらの真実はみんなが知らなければならない。
苦しいが目をつぶってはいけない。
また、アフリカでは現在でも20万人近くいるとされている少年兵の問題は深刻極まりない。
誘拐され、洗脳され、訓練させられ感情を狂わされた幼い「兵士」が誕生する。
映画では兵士にさせたれた息子と父親の物語は中心的なテーマとなっている。
「神はとっくにこの星を見捨てているかもしれない」アーチャー(ディカプリオ)はポツリと言った・・
■ディカプリオの演技はすべてに気持ちがこもっていて本当に凄かった。完全に引き込まれた。
傷ついたアフリカ人を車に乗せようとしたときに定員オーバーだからと突っぱねた白人ジャーナリストに対し、「じゃあ、おまえが降りろ!!」と激しく詰め寄るシーンは、胸が熱くなって涙があふれた。
ディカプリオはいよいよ本物の俳優になった。
トム・クルーズの『7月4日に生まれて』を観たときに同じように思った。
「トム・クルーズもこれで本物の俳優になった・・」と。
監督は『ラスト・サムライ』のズウィック。終盤は『ラスト・・』を彷彿させる内容だが、断然『ブラッド・・』の方が出来がいい。
ハリウッド映画にしてはそれほど娯楽仕様になっていない。
女性ジャーナリスト(ジェニファー・コネリー)とのロマンスもあるのだが、不自然な展開にならなくて好感がもてた。
それにしても、この作品はどこで撮影したのだろうか?本当にアフリカ国内の内戦をそのまま映像化しているかのようだ。あの広大な難民キャンプは本物だろうか。
見終わった後は、しばらくいろんなことを考えてしまう。
多くの人に観てもらいたい作品の1つだ。