■先日NHKBSで放映したジャン・ギャバン主演の『望郷』をみた。

これを観たのは確か高校生のとき、自由が丘の名画座だったかな。

すっかりストーリーを忘れていたので新鮮だった。

ジャン・ギャバンは往年のフランスの大スターだが、いかにもフランスの色気があってかっこいい。

女性を口説くのでも、みんながいる前で堂々とやる。

それが、まったく厭味にならないのだ。

スリナムという刑事がほとんどのシーンで出てきて、そういったジャンの行動を逐一みている。

この刑事の表情からジャンの意図も読みとれるようになっている。

最後のシーンでジャンが逮捕の危険をかえりみず『街』に降りるシーンはとても幻想的。

おりゃれに着飾ったジャンの確信に満ちた表情をづっとカメラはとらえ、映像に映し出された背景だけが変わるのだ。

愛すべきフランスそのものの雰囲気をもった女性ギャビーを追いかけ、街にでるが捕らえられてしまう。

それほどまでに、フランスを、ギャビーを愛していたのだろう。

最後は非情な終わりかただ。

しかし、心にしばらくは残り続けるだろう。

いい映画だった。

■それに『赤い靴』(1948年イギリス)もNHKで放送した。

これも20年ぶりくらいだろうか。

有名なダンスシーンは今観ても圧巻だが、ストーリーがちっとも古くない。普遍的なストーリーだ。

進捗のテンポも速すぎず遅すぎず(今の映画は速すぎるものが多い)

映画の黄金期はやはり1950年代頃までだろうかと改めて思った。