
ジャケットというかCDの盤自体が派手で綺麗なのに驚く。
(RCAのアーノンクールに期待する力の入れようはただ事ではない。他のCD(ブルックナー)でも練習模様を収録したCDをカップリングしたり、なかなかのものだ)
■スメタナの生涯は過酷なものだった。・・1874年に梅毒に起因して聾唖(ろうあ)となるが、彼は作曲活動を続け、この出来事の後に書かれた代表的な作品に『わが祖国』がある。1884年にスメタナは正気を失い、プラハの精神病院へ収容され、この地で生涯を終えた。ヴィシェフラトの有名人墓地に葬られている。
さて、演奏。
■1曲目の「高い城(ヴィシェフラード)」は、圧制に苦しむ人々の解放を謳ったような喜びあふれる音楽…というイメージをクーベリック盤から教えられている。
だが、このアーノンクール盤では、上記のイメージが感じられない。
ゆったりと落ち着いている。
ドラマチックな盛り上がりが少ない。
思えば音楽に対するアプローチがクーベリックとアーノンクールでは違うのだ。
しかもクーベリックはスメタナと同郷の人間。必然的に感情が前面にでた音楽となるのは当然かもしれない。
アーノンクールは音楽を客観的にとらえる(ブーレーズほどではないが…)
実はこの演奏、少し不満だ。
こういう解釈は自分的にこの曲にはふさわしくない。
■2曲目の有名な「モルダウ」。
これはヴィシェフラードと同じようなアプローチなのだが、とても良い。
大変美しい演奏で、ここは感情に流されない純粋な音楽を楽しめる。
『モルダウ』ってこんなにも静かで美しい曲だったのか・・と関心した。