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■『おとなしい めんどり』という絵本がウチにあって、よく子供たちに読み聞かせる。
イギリスの作家が書いたものだが、ここに登場する“おとなしい赤いめんどり”は、実は計算高いめんどりなのだ!
おとなしいという概念も日本と違う。ここで登場するめんどりは、主張すべきところははっきりと主張する。どこもおとなしくないのだ。
ある日、小麦を拾った赤いめんどりはこれを育てておいしいケーキを焼こうと企てる。
そして、ことあるごとに同居人(犬・猫・ねずみ)にお手伝いを依頼する。
同居していればまずは手伝うなんてことは考えられないであろうその同居人たちの返事は、いずれの場合もNo!
そして、とうとう1人でケーキを焼きはじめる。
するとキッチンから美味そうなケーキの匂い。
それを嗅ぎ付けた同居人たちは、そろってキッチンへ。
それを見たおとなしいめんどりは、「誰かケーキを食べる」と訊く。
当然、みんなは二つ返事で「うん!」という。
しかし、めんどりはくれない。くれないどころか、この日に至る自分の苦労を延々と演説し始めるのだ。
そして自分だけで、ケーキを全部食べてしまった。
その後、同居人たちはめんどりの言いつけを守って、お手伝いをするようになった。というストーリーなのだ。
めんどりは、同居人たちが最終的には自分の思うとおりの連中になるはずだ、と計算してこの行動にでた。
意固地なまでの執念を持って、長い年月をかけて同居人の操作に成功したのだ(ちょっと偏屈な見解)。
・・なーんていう童話はよくある。
しかし、子供はそういう解釈はしない(稀に似たような指摘をして大人を驚かせるが)。
子供の絵本は、違った方向性から解釈をすると面白いものだ。

■ピエール・ブーレーズ指揮クリーブランド交響楽団によるイゴール・ストラヴィンスキー『春の祭典』を聴く。この演奏は本当に久しぶりに聴いた。もう10年は聴いていなかったかもしれない。その間、ラトル、ハイティンクをはじめ数々の名演に接してきた。しかし、このブーレーズ盤ほど興味を持って聴いたことはなかった。ブーレーズの指揮は明瞭・ドライ・余計な変動はしないテンポなどのイメージを持っている。その姿勢がこの曲にピッタリと合っていて、どこを聴いても飽きることがなく、あっという間に全曲通してしまった。決して慌てない指揮ぶりは風格があって、自信に満ちている。これほど安心して聴ける“ハルサイ”もないのではないか。オーケストラのリードも素晴らしい。意のままに操っている。そのブーレーズの要求に見事に応えているクリーブランドの実力もたいしたものだ。是非とも実演で聴いてみたいものだ。