
でないと、オリバー・ツイストのようになってしまうからね(笑)
で、作品ですが、上映時間3時間近くはアッという間でした。
スピルバーグ監督は(生意気な意見だけど)人間を描くのが上手くなったなー、と感じました。
彼の作品は2通りあって、JAWSやET、インディ・ジョーンズシリーズといった娯楽作品とミュンヘン、シンドラーのリスト、アミスタッドのような「人間とはなんぞや?」的な作品。シンドラーのリストのときは「アカデミー賞狙い」とかいう批判もあった(現にそうかは分からない)。今回のミュンヘンはそんな賞狙いのような俗っぽい理由から作ったのではない。と確信できるものだった。
今までのスピルバーグのこういう作品では「どこか表面的で訴えかけるものが薄いなー」と感じていた。
反面スピルバーグ作品の臨場感・リアリティはすごい!宇宙戦争でもプライベート・ライアンでも本当に自分がそこに居合わせてしまったような怖さがある。ミュンヘンでもそれは同じ。
ひと昔前の欧州の雰囲気(実際はよく知らないが)がそのまま出ている。
主人公のアヴナーは正体不明のテロリストではなく、1人の人間そのものとして描かれている。
そんなごく普通のやさしい心をもった男が、なぜテロを行うようになるのか?やテロに巻き込まれた当事者や周囲の人たちの気持ちなどが(わずかながらだろうが)分かり、胸にグッと迫ってくる。
この作品では何人も殺されるシーンがあるが、よく映画である“軽い殺人”ではない。人の死ということを重大に受けとめている。
それだけに考えさせられる。また、こうでなくてはならないと思う。
「こんなこと(テロ)を続けても永遠に平和はこない・・」
テロはテロをよぶ。