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交響曲第8番の第1楽章、第2楽章をサイモン・ラトル指揮ウィーン・フィルでスコアを眺めながら聴く(実演でもこのコンビで聴いたが、最もエキサイティングな演奏)。
これまでしばらくベートーヴェンから離れていたが、久しぶりに聴くと、いつも新たに気がつくことがあるから面白い。
日常よく接している物事から遠ざかるというのは、良いこともあるものだ。
さて(よく言われることではあるが)ベートーヴェンの音楽は、(当然音楽なのだけども)何だか壮大な建築物であるような思いがする。
スコアに書かれている無数の音符の構成・配列は、同じような構成の繰りかえしが多いことに気がつく。
もちろん少しずつ変化をしているのだが、表面的な効果などは一切追求しておらず、ある動機の始まりから到達点へ達する道筋の変化はだんだん着実に力を増していく。途中幾重にも工夫を重ね、最大限の効果を狙っているようだ。
ベートーヴェンの音楽はこの部分に一番魅力を感じる。
各交響曲の展開部。ワルトシュタイン・ソナタと熱情ソナタの終楽章。弦楽四重奏14番の終楽章。とてつもないパワーを持っている。
同じ曲でも聴くたびに少しずつ解るような気がするのだが、全体のごく一部なのだろう。
それでも彼の曲から受ける充実感はどの作曲家よりも高く、魂に光が与えられるようだ。