何かにつけて見当違いであっても自分なりにでも評論をすることを繰り返すことが、意外と大事なような気がしてきました。


目利きができるようになることが、自分なりの意見を持てるようになること、人の評判に左右されにくくなること、人の評論に耳を傾けるようになることにつながるんだなという期待もありつつ、とにかく、見た映画と読んだ書籍について、「あくまで記録として」感想を記しておくのもいいなぁと思いました。映画=月2本、書籍=週1冊くらいのペースでいければいいなぁと思います。あくまで記録として・・・では、レッツごー!!


記念すべき第1回目の映画評は、「(500)日のサマー」。


まず物語の枠組みとして時系列を崩した作りの映画になっていて、当然、ぼく好きですよぉ、こういうの。タイムパラドックスをテーマにしたSF作品しかり、時系列を崩すことでアッと驚かせる展開を見せるサスペンスしかりですが、この映画のように、何かのしかけのために時系列を崩すわけではなく、ある女性と付き合っていた500日間(くらい)のことを、「あのときはこんな幸せだったなぁ・・・」「あのときはなんであんなことをやってしまったんだ」「あのときのあのセリフはなんだったの?」と、回想するというイメージの時間軸設定。つまり、あくまで「いま」に軸足を置いたまま、過去のいろんな場面を行ったり来たりするという時間軸設定が、恋愛映画(のようなもの)では結構効果的で、ピッタリの設定に思えました。というのも、この映画は、最初から最後まで主人公の男の子の主観でストーリーが展開されます。だから、女の子が何を考えて何を思っていたのか最後までわからない、ある種ドキュメンタリー調(ダイレクト・フィルム?)のつくりになっています。だからこそ、主人公の主観のみで描かれているからこそ、こういった時系列の崩し方が効果的になって、主人公に感情移入できるんだと思います。つまり、最初から最後まで主観的に描かれた物語のスタンスが、時系列の枠組みとぴったりでした。


全体としてはコメディ・タッチで、ぼくは映画館で一番大声で笑っていましたが、コメディ色が強すぎず、日本人にも入りやすいタッチのライトコメディだった気がします。また、ジャンルとしては恋愛映画なのかもしれませんが、男女の思いの交錯みたいなものをダラダラ描かれるよりは、男としてはすっきり見れた気がします。ただ、女の子としては、トレンディードラマ調のラブストーリーの方が好きなのかなぁ?とも思いましたが・・・。ただ、恋愛映画(のようなもの)を、男目線のみで描くというのは、ラブストーリーを客観的に俯瞰して描くよりも、ダイレクト・シネマにも近いという意味で、テレビドラマよりも映画に適した手法だと思いました。


細かいギャグも面白かったし、「偶然こそが運命だ」という映画全体のメッセージもすごく好きで、最後のパンチラインも、オチというより落語の「下げ」という感じで、後味もすっきりでした。主観的だけれどもモノローグ調ではない。だからこそ感情移入できる。そんな映画でした。