「原発使用停止を命令 中越沖地震、施設内に隆起・陥没」
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007071890141246.html
 以前から指摘していますが、原子力発電所の事故は人的にも環境的にも取り返しのつかない悲惨な被害を生みます。そして、その安全性に就いては多くの疑問点があります。特に、自分の経験から資材の品質管理のルーズさには大変な危惧を抱いております。
 その上、天変地異に対する安全対策がおろそかであることが明らかになった訳ですから、可及的速やかに原発を廃棄する方策を考えなければなりません。
 原発の安全性の問題では「想定外」との言い訳は絶対に使えません。責任者が頭を下げて、辞めても全く解決にはなりません。チェルノブイリやスリーマイルアイランドの例を挙げるまでもなく、原発事故の環境汚染に因る被害は筆舌を尽くしがたいものがあります。
 日本政府や電力会社はその危険性に対して、余りにも鈍感で国民も同様です。今回の地震によりその危険性が認識されたことは、国民に「目の前の危険に気付かせる」自然からの警告と考えるべきです。
 原発の安全性は問題の隠蔽が致命的な事故に繋がりますから、そのことを私達は再度肝に銘じることが不可欠です。


山口実