週刊ポスト今週号に「有害大国 中国」と言うグラビア記事が掲載され、中国を批判しています。最近マスメディアに同様の報道が多くなされています。

 しかし一方で、国連ハビタットの会議では、日本が産業廃棄物を中国に垂れ流している事実が紹介されていましたし、今日のニュース23でも、日本向けの割り箸用に森林が乱伐採され、竹の割り箸の漂白剤の使用の害に就いても紹介されていました。農産物の生産(農薬や化学肥料の大量使用に因る)も含め、日本向けの物品の生産がブーメラン減少で日本に返ってきている事実も否めないでしょう。  中国が日本の高度成長期と同じ状況であり、また日本もそれを利用しているのであるならば、中国を批判するばかりでなくて、日本が高度成長期に学んだ教訓を生かす時であると考えます。中国人は恩義を大切にします。困っている時に、手を差し伸べれば、その恩義に報いることは日本の美徳となんら変わりはありません。

 対立や非難の対象として中国を利用するのではなく、是々非々で建設的な関係を構築することが、日本が国際社会の中で生き残るKeyです。日本にとって大切なのは、国際社会との共生です。

   このことを私達もう一度省みる必要があるのではないでしょうか。私の知り合いで、マレーシア首相の親族の方が昨年の今頃来日されて言われていました。「10倍の人口を持つ中国は、日本の隣にあって動かすことは出来ない。そうならば対立するのではなくて、共生する方法をお互いに考えることが大切だ。」と。


山口実