少し古いのですが、4月24日付けの西日本新聞に「福岡ジャズシーンに注目! 大型ライブハウスが続々」と言う記事が掲載されていたのを西日本新聞のWebsiteで見つけました。
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/local/tenjin/deep_tenjin/20070424/20070424_001.shtml
その中に、我がmixiであり、また九州プロミュージシャン協会員(つまりあおいの仲間)である木下恒夫さん(ドラマー)の意見が出ています。
「ニューコンボにも出演する福岡市在住のドラマー木下恒治さん(47)は『活気が出て喜ばしいことですが、地元のミュージシャンも使える施設であってほしいですね』と新しいライブハウスに注文する。この点、ゲイツセブン、ビルボードとも『そういう機会を積極的に設けていきます。』」
 この記事の中に「そもそも福岡は、プロのジャズ奏者が少ない地域。高度経済成長期に中産階級が多かったせいか、グランドピアノを持つ家庭に育った若者の中からジャズを目指す人が出てきた半面、ベースとドラム奏者が少ないのがネックになった。」と言う記事がありますが、少し異論があります。まず、プロのジャズ奏者が少ないと言うのは、何を持って少ないと言っているのかはっきりしていません。(私はジャズ奏者が少ないとは思いません。)確かにベース奏者が少ないと言うのは事実のようですが、それは東京とて同じだと思います。また、東京に出た全国選りすぐりのベース奏者たちはもちろん頑張っていますが、待遇面で決して恵まれているとは思えません。
 一方、ニューコンボやバックステージのような福岡の老舗のジャズ・クラブのオーナーはジャズミュージシャンを育てることにも力を入れています。以前「地域の自立と活性化」(4月29日の書き込みをご参照)と言うブログ記事を書きましたが、音楽も地域密着型でなければ、持続可能性は低いと考えます。福岡ブルーノートの轍を踏まないためには、地元の素晴らしいジャズミュージシャン達の活躍の場を基本としたジャズクラブの運営、また彼らに続く地元のミュージシャンの育成やファンの創生に尽力しなければならないと考えます。
 また、音楽は文化であり、教育ですから、そのことを念頭に置いた行政の適切な支援も切望されます。
まあ、でも老舗のジャズバーが種々の理由で閉店して中で、新しいクラブが福岡の熱いジャズを更に熱くする永続的な場になれば素晴らしいことだと考えます。
(添付は、昨年7月23日の朝日新聞朝刊の「九州ジャズの熱帯」と言う記事です。)


山口実


朝日新聞2006.7.23朝刊(B)

朝日新聞2006.7.23朝刊(A)