本日の西日本新聞に、下記の表題の社説が掲載されています。
 「安定と民主化の扉を開け イラク新政策」
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/column/syasetu/20070112/20070112_001.shtml
 曰く「イラクの宝は、多国籍企業や親米勢力が独占するのではなく、国民全体が恩恵を分かち合える仕組みを構築しなければならない。利権争いをなくすことが安定への近道でもある。
 石油だけではない。文化や宗教なども大切な宝だ。米欧の価値観やルールを、優れたものとして押し付けても、反発しか生まれない。イラクの人たちが、誇りと希望を持って国家再建に取り組める社会を目指すことが必要だ。
 物語の主人公シャハラザードは、千夜にわたって物語を続け、不信に凝り固まった暴君の心を解きほぐした。対話や言葉には剣に負けない力があることを、この地に伝わる物語は教えてくれる。」

 米現政権のイラク攻撃・占領政策が失敗であることは、ブッシュ大統領自身が認めるところですし、今回の新政策には、米国民や有志軍派遣国の首脳の多くも反対しています。
 一方わが日本政府は、過ちを認めもせず、いち早く新政策への支持と期待を表明しました。私たちは米民主党の、より平和的な解決策に頼らざるを得ないのでしょうか。いや、日本独自の外交政策があるはずです。
 戦後60年平和主義を標榜し、非同盟諸国の支持を受けて来た日本が、米現政権と手に手をとって孤立の道を歩み続けることは、是が非でも避けたいものです。

山口実