http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20061230k0000e030028000c.html
Sadam has gone to hell.
理不尽な元大統領の悪行のために、4ヶ月以上も自由を奪われ、生命の危険に晒された者として、大変感慨深い出来事です。
http://homepage3.nifty.com/flora-aoi/human_shield/
しかし、素直に喜べないのはこの私だけでしょうか。
サダム・フセイン元大統領を増長させ、利用した人々がいることを忘れてはいけません。上記の記事に書かれているイラン・イラク戦争(80~88年)で、イランのイスラム原理主義革命の伝播を恐れ、イラクをその盾に使ったのは米国と他の湾岸諸国です。その間に、イラクには国として疲弊し、サダム・フセインは権力と莫大な富と武器を手中にしました。その後のクウェート侵攻や湾岸戦争、第二次イラク戦争はイラ・イラ戦争の後遺症といっても過言ではありません。それに、今回の死刑執行の罪は、1982年、イラク中部ドジャイルでイスラム教シーア派住民を虐殺した「人道に対する罪」です。つまり、イラ・イラ戦争の真っ最中の出来事なのです。何かおかしいと思われませんか?
一方で、私の友人の情報によれば、米国政府はイラクの混乱にも懲りずイラン攻撃の準備を着々と進めているようです。
http://stopwaroniran.org/statement.shtml
イランの民主化を間接的に阻止したのは、米国がイランを「悪の枢軸」に加えたことです。また、インドの核開発は支援して、核の平和利用を叫ぶイランを非難するのは著しく公正さを欠く行為です。核に反対するなら、全ての核を地上から廃絶しなくてはなりません。
私は、米国やイスラエルのイラン攻撃に反対します。武力の行使で平和を作れないことは、イラクやアフガニスタンやパレスチナの現状を見れば明らかです。
同時に、核の全面撤廃を強く訴えます。使えぬ武器は、抑止力にはなりません。地球の環境を破壊する核兵器や核利用を全面撤廃すべく、日本国民がその先頭に立つことを切望します。
山口実