先週Beatles Maniacや角松ちゃんのライヴに行ったり、ファンの皆さんと話していてつくづく感じたことがあります。
 それは、これだけ豊富にCDがあり、視聴覚の教材があるにも拘わらず、現代の多くの人々は落ち着いて聴くことをしていないのではないかと言う事です。そして、この傾向は物を大事にしないこととも共通しているのではないかとも考えます。
 こんなことを言うのは私が年老いた証拠かも知れません。
 しかし、僕の小さい頃、もちろんCDなどなく、Beatlesのドーナツ版のレコードを何度も何度も聴いて歌って、歌って聴いて、お蔭で音を聴く力や発音も十分brush upされたと思います。それに情報も少ないが故に一生懸命集めて、しっかり身につけていました。音も情報も少なかったけれど、結構たくさんのジャンルの音楽を文字通り楽しんでいました。
 それは先週会ったBeatlesファンの皆さんと話していても良く分りましたし、角松ちゃんの場合も子供の頃(一回り違うけれど)はそうだったようです。
 現代は情報や音源が多過ぎて、かえって音をジックリ楽しむことをしてないのではないでしょうか。そして安易に手に入る音楽も本物でない場合が多いようにも思えます。
 と言う事で、僕は色々な機会を捉えて、若者達や地域の皆さんに本物の音楽をジックリ聴けるライヴを開催し、出来るだけ聴く耳が鍛えられるようにしたいと考えています。それが、コミュニケーションの道具としての言語能力も鍛えることに繋がると思います。もちろん、感性や想像力を育む最高の方法だとも考えます。
 角松ちゃんや家内の音楽を聴いていると彼らが如何に音を聴く天才であるかと言うのが良くわかります。私たちも、音を聴く力を鍛えれば、もっと音を楽しむことが出来るようになると思います。
 大学や地域の皆さん、頑張りますので宜しくね。
 それから、家内のジャズも福岡だけじゃなくて、頑張って東京や大阪でももっと聴いてもらうようにします。乞うご期待!


山口実

P.S. しゃかりのチアキさんに頂いたアルバム「ゆるり」を今日、学生さんたちと聴きました。良いなあ。詳しい感想は、別途書きます。