危機に際して、個々の人間力が試されます。
そして、その人間力は日頃の努力の積み重ねによって蓄積されものです。
人間力を高める為に私達が留意すべき要件は
1)勉強不足にならないこと
2)自分の頭で考えること
3)独立心を持つこと
4)自信を持つこと
5)自信過剰にならないこと
6)想像力不足に陥らぬこと
7)思いやりを忘れぬこと
8)自己無責任を諌めること(事なかれ主義にならぬこと)
9)長いものに巻かれぬこと(トラの威を借りぬこと)、などです。
当たり前のようで、自分の胸に手を当て考えてみると実行するには不安な部分もあるでしょう。
国のリーダーと目される人々にも「え!」と思うことがままあるので無理もないのですが、一般的に私達日本人に欠けているのは、この人間力だと思います。
一方で、個々の人間力を補うものが、組織力です。私の経験から言うと、一般的に個々の人間力では日本人はユダヤ人、中国人、パレスチナ人、インド人等より優れているとは言いがたいと思います。しかし、組織力を発揮すれば、それを充分補う事が出来ます。
そして、強い組織力を発揮するための要件は、
1)上のものが責任逃れをせぬこと
2)メンバーが自己中心的にならぬこと(助け合うこと)
3)組織の理念と長中期の目標を共有すること
4)他の組織を公正に評価し、敬って活用し合うこと
等です。 本当は強いリーダーシップと言いたい所ですが、それを求めるのは今の日本では酷かもしれません。考えるに、今の世の中(理不尽な北朝鮮の指導部は全く問題外ですが)、上記の要件が蔑ろにされる傾向が強いです。
要するに、危機に際してパニックに陥ったり、過剰反応を起こしたりしないためには、上記の人間力とそれを補う組織力を付けるよう日々研鑽する事が肝要だと思います。
山口実