今日の東京新聞に掲題の社説が掲載されています。
小学校での英語教育が世論に推されて、揺るがぬ流れとなっていること、一方で日本語の衰退も含めたいろいろな問題があることを指摘しています。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sha/20060611/col_____sha_____001.shtml
この問題は大変難しい問題で、一朝一夕には出来ません。母国語を考えれば、それがコミュニケーションの道具として毎日毎日繰り返して使われ、自然に身についたことに気付くでしょう。英語も同じように繰り返し使われなければ、上達はしません。
以前も書き込んだと思いますが、小さい頃から英語に親しみ、英語をコミュニケーションの道具として、国際ビジネスに関わり、今大学で英語を教えているものとして、この問題を再度考えたいと思います。
A)基礎をしっかり学ぶこと。
何年英語を勉強しても、上達しないのは基礎がしっかりしていないからです。
では、その基礎とは何でしょう。
1)発音の基礎
英語と日本語の発音の違いは明らかですから、その違いを早い段階で正確に学ぶことが不可欠で す。
2)聴く力
発音の基礎がしっかりして、早くClearに音読できるようになれば、聴く力は飛躍的に伸びます。
また、日頃からNatural Speedの英語を繰り返し聴いて慣れることも必要でしょう。
3)感性と想像力も、外国語を身につけるためには不可欠です。
4) 基礎文法の知識
文章の構造が違うわけですから、その基礎的な知識は必要です。
B)言葉を学ぶ目的をしっかり持つこと
C)好奇心を持ち、知識を蓄積する意欲を持つこと
いろいろな物に興味を持ち、いろいろな知識の引き出しを持っていれば、それが日本語で得た知識でも、当然英語にも使えます。
今の教育体制では、上記のことが中学校で十分教えられていません。従い、小学校で教えるのは、更に困難であると危惧せざるを得ません。まずは、これらを教えられる先生や親の教育から始めるのが先ではないかと思量します。
時間が掛かるとは思いますが、私はそうしたことをカリキュラム化して、教えたいと考えています。
山口実