まだ昨日の余韻に浸っている状況ですが、毎日新聞のウェブサイトで掲題のニュースを見つけました。http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20060610k0000m030070000c.html

ハリファさんは、私のクウェートの親友の奥さんのお姉さんで、とても聡明な人です。ハリファ家はバーレーンの王家で、とてもお金持ち(親友は「女房は1000億円持っているから、私よりずっと金持ちだ。」と言っていました。)ですから、そのお嬢さんがどれだけ世界の一般の人々の事に思いを寄せる事が出来るか分かりません(少なくとも私の親友の奥さんは威張るところが全くありません)が、イスラム圏初の女性国連総会議長ですから、頑張って欲しいと思います。

米国や日本は国連改革をしきりと叫んでいますが、改革に名を借りてその実国連の足を引っ張っているのが現状です。確かに国連には官僚的な部分はありますが、今回BOAD九州がサポートしているUN HABITATUNICEFFAOなど、頑張っている国連の機関はたくさんあります。それに国連は平和を守るための唯一の国際機関ですから、超大国の言いなりならず、独自の平和外交を推進することを切望します。

日本政府は「日本の保理常任維持国入りが認められないなら、国連の分担額を減額しろ」と言ういわば脅しを繰り返していますが、日本の年間負担額は400億円。サマワと言うイラクの中都市に派遣された自衛隊の年間費用と同じです。日本の負担額は19.9%と言われますから、国連の総予算は約2000億円。在日米軍への思いやり予算のわずか3分の1です。今の米国の国防予算の300分の1。決して多いとは言えません。私は極端な話、減額の脅しなんかしないで、「全額日本で負担する」と言って良いのではないかと考えます。分担金の支払いを遅らせる割には文句ばかり言う米国を尻目に、しっかり金を出して、日本独自の国連改革案を示し、平和組織としての国連をリードしていく位の気概を見せれば、アフリカで何千億円も札びらを切ったり、海外に派兵するより余程国際社会に認められ、尊敬されると考えます。

国連がより強いリーダーを選び、国際社会をリードして行けるよう、その支援と真の改革に日本がリーダーシップを発揮するよう切望します。


山口実