asahi.comをチェックしていて、下記の「新戦略を求めて」と言う特集記事を見つけた。
その中に「平和と繁栄をどう創る」と題した論説主幹・若宮啓文氏の論説が掲載されている。
http://www.asahi.com/strategy/0423a.html
問題は下記の文章である。
「日本が今後も米国との同盟を軸にすべきなのは疑いない。自由経済の中心であり、いざとなれば身を賭して民主主義を守る米国である。東アジアの平和維持も、エネルギー源の確保も、その協力なしにはありえない。」
この一国単独主義或いは対米偏重を認めるような考え方に今の朝日新聞の限界を見たような気がする。これが朝日新聞の「新戦略」なのだろうか。
日米関係が大切である事は認めるが「いざとなれば身をとして民主主義を守る国」と断定する考え方にいささか違和感を覚える。(「敗戦のトラウマ」に取り憑かれた、甘ちゃんとしか思えない。)
また、「自由経済の中心」と謳うところも、市場原理主義をはなから肯定しているようにも感じる。この文章を読むと日米現政権の暴走に対する批判がめっきり減った、朝日新聞の「新戦略」が見えるような気がする。これでは、今の政治を批判する事はできない。
私は、マスメディアは健全な批判勢力であるべきだと考える。何でも反対ではいけないが、長いものに巻かれ強いものに追従していては、建設的な批判は生まれない。
いづれにしても、このシリーズに注目して行きたい。
山口実