教育基本法の「改正」が叫ばれ出してから久しいですが、私には現在の教育基本法のどこをどう変えれば「改正」出来るのか全く分かりません。今の教育の問題を教育基本法のせいのように言う人々が少なからずいますが、その人たちには「教育基本法を読んでください。」と言いたいです。この法律の内容は短いですし、難しいものではありませんから、皆さんもご一読下さい。http://www.itoh.org/io/lib/law/kyoikukihon.html#j1
一方今日のasahi.com ( http://www.asahi.com/politics/update/0412/007.html
)によれば、「自民党議員321人を含む超党派の『教育基本法改正促進委員会』(380人)は11日、大会を開催。改正案に『愛国心』または『国を愛する心』と『宗教的情操の涵養(かんよう)』を盛り込み、現行法にある『教育は不当な支配に服することなく』との表現を削除するよう求める決議を採択した。」との事です。
私は「愛国心」や「宗教的情操の涵養(水が自然にしみこむように、少しずつ養い育てること。三省堂提供「大辞林 第二版」より)」は国が法律で規定することではないと考えます。また、「『教育は不当な支配に服することなく』との表現を削除する」がどうして「改正」に繋がるのか理解できません。
この「教育基本法改正促進委員会」の要求が全て満たされるとは考え難いですが、憲法改定や日米安保強化など一連の企図の中での国家主義的な教育基本法の改悪は、私達の自由や平和に対する大変な脅威となることは明らかです。
私は民族の誇りを持つことは、民主主義や国際協調主義と共存できると考えています。しかし、国家主義と民主主義は絶対に両立することはありません。
この教育基本法改定の問題は他の一連の問題と同様に、私たち国民一人一人にとって大変重要な事柄です。皆で、良く考えましょう。
山口実