ちょうど15年前の今日、人間の盾としてのイラク人質生活から解放されバグダッドのアル・ラシッドホテルに移送された。中曽根元首相や猪木元参議院議員の訪問による解放を断り、残った仲間を励まして過ごした3ヵ月半。食料不足から最後は体重も15KG減り、貧血気味で、お腹も壊して大変だった。それが突然の人質解放発表。「助かった!」

 今まで12月9日を意識したことはなかったのだが、今日偶然思い出していたら、ひょんなことから三井物産(株)の人質仲間がクウェイト三井物産の社長として再度赴任していることが分かった。それも、私の依頼に応えて三井物産(株)殿が国連ハビタットの北部パキスタン地震被災者救援の前、多額の寄付をしてくれると言う朗報と共に。

 「禍を転じて福となす」と言うが、米軍の攻撃に対する「人間の盾」として、人質になり苦しい生活を送ったことが今の自分を作っていることは間違いない。時間やその他失ったものは多いが、得たものも多い。

困った人や弱い立場の人を見たら助けると言う気持ちもそうだし、人質経験がきっかけで知り合った友人も多い。角松ちゃんもその一人だ。

 また今朝は、友人の助けを得て、病気で倒れた友人にビッグなプレゼントをあげることが出来た。そして、三井物産からの朗報。日本ハビタットの関係者からお礼の電話を頂いた時、その話をしたら「きっともう一つ良い事がありますよ。」と言って貰った。三つ目は、人質仲間の消息が分かったことだろう。

人に親切にして貰った人が、そのお返しにほかの誰かに親切にし、またそれを繰り返していけば、ドンドン親切の輪が広がって行くだろう。そうすれば争いも無くなると今日再確認した。単純な発想と言う人がおられるかもしれない。しかし、単純化することで、真実が見えてくるものは多い。

山口実

P.S.私の手記「人間の盾」に興味のある方は次のURLをご参照下さい。

    http://homepage3.nifty.com/flora-aoi/human_shield/

人質解放(成田空港での私の写真)