株式会社朝日新聞者知的財産センター殿と執筆者の鳥居記者から、特別に使用承諾を頂いたので、このブログをご覧の皆さん(もちろん角松ちゃんのファンを含む)に下記の通りご紹介申し上げます。但し、下記の記事は朝日新聞社に無断で使用できません。 山口実
記
掲載年月日:2005年11月24日 朝日新聞夕刊 4ページ
記事内容:
角松敏生、福大でJ-POPS論
ミュージシャンの角松敏生が10日、福岡大学城南区の福岡大学でJ-POPSについて講義をした=写真。
経済学部の阿比留正弘教授が行っているオムニバス講義「情報社会と経済」の一環。ミュージシャン志望の学生やベンチャー起業を目指す会社員らが熱心に聴講した。
角松は81年デビュー。テレビ出演を避け、シングルヒットにも関心を寄せず、アルバム作りとライブ活動にこだわってきた。杏里の「悲しみがとまらない」や中山美穂の『You're MY Only Shining Star」のプロデュースでも有名だ。
「1ヶ月に200ものアーティストがCDをリリースしている。情報が多すぎて何を聞いたらいいか分からない。逆に不便な世の中になったな、と思う」
93年、活動を中断して渡米。
「欧米人は主張がはっきりしている。日本人は自分の歴史や民族性が分かっていない。日本に帰って日本人のためのポップスをやらなければ、と痛感した」
なぜテレビに出ないのか。
「テレビはカラオケや当てぶりだらけで、音楽を伝えるものではない。しょせん箱の中の幻影」、同時にコンピューターを使った人工的な音楽作りにも疑問を感じている。「聴き手のイマジネーションが枯渇してきている。コンピューターで作ったギターやドラムの音。下手なボーカルのキーを上げてうまいように聞かせるのも簡単だ。でも、そんなのはコラージュであって音楽じゃない」
ネットでダウンロードした「コピー音楽」が横行してる。「著作権のこともあるけど、このままだと音楽が作品じゃなくなって単なる情報ファイルになってしまう。パッケージとしてのCDが消えることへの危機感もある。あくまでコンセプトを持ったアルバム作りにこだわり続けたい」