いつものように支度して
いつものように仕事をして
一日を終える。
そんないつもと同じ毎日と違うのは、「会社を辞める」と上司に伝える覚悟を決めていたこと。
定時を過ぎ、意を決して上司を飲みに誘う。
自分から誘うなんて二年半働いて初めて。
行こうとしてた居酒屋がたまたま休みで、何気なく近くの居酒屋に入った。
何気なく入った居酒屋だが、この会社に入って、上司に初めて連れて行ってもらった店だ。
誰が用意したのかわからないけど、不思議な運命を感じた。
飲み始めたけど、なかなか言い出せず、時間が過ぎるばかりでもどかしい。
言わなあかん。
言わなあかん。
でも。
でも。
やっぱり。
弱い自分が顔を覗かせる。
今日言わないつ言うねん！って腹を括って思いの丈を告げた。
世界一周してサッカーライターで飯食います。
反応は、それだけ腹括ってんのやったら応援する。
もしあかんかったら、帰ってこいって。
他にもありがたい言葉を頂いた。
気にかけてもらってただけに、ほんま言い出せなかった。
小さい一歩やけど、めっちゃでかい一歩を踏み出せた。
あと三ヶ月ちょい恩返しの気持ちで。
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