大ヒットアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」を制作した、アニメ制作会社「ガイナックス」は７日、公式サイトで、５月２９日に東京地方裁判所に会社破産の申し立てを行い受理されたと発表。
同社は１９８４年に設立。
アニメ制作やゲームソフトの制作などを行ってきた。
同サイトでは破産申請に至った経緯を説明。
「「新世紀エヴァンゲリオン」(現在は株式会社カラーが著作権を保有)などいくつかのヒット作にも恵まれましたが、２０１２年ごろから見通しの甘い飲食店経営、無計画なCG会社の設立、運営幹部個人への高額の無担保貸付、投資作品の失注等、経営陣・運営幹部の会社を私物化したかのような運営により、経済状態が悪化していきました」などと説明。
その上で「当該経営陣の作った多額の負債により、ロイヤリティー未払いによる委員会除名や、貸金訴訟等の窮状に陥る中、地方に当該幹部やその関係者を代表としたガイナックスの社名を冠した関連会社が多数設立され、大量の退職者を出しスタジオとしてのアニメーション制作機能も失いました。
それらの会社は弊社との無関係を表明し、経営責任を放棄しています。
そして、１９９２年より長くその地位にあった代表取締役から、映像制作に知見のない人物への株式譲渡が当時の経営陣の承認のもと２０１８年に実施。
さらに２０１９年、その人物が代表取締役に就任直後に、未成年者への性加害で逮捕されるに至り、多額の負債を抱える中、完全に運営能力を喪失するに至りました」と、会社が混乱に陥った経緯も説明。
その後、会社の経営健全化に尽力したものの、高額の負債解消には至らず、「５月に債権回収会社から債権請求訴訟の提訴を受けるに至り、業務の継続は困難との判断から、このたびの破産の申し立てを行った次第です」と破産申請に至った経緯を説明した。