ハロウィンとローソクもらい! | BNR32のブログ

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平成25年6月に嫁さんが空に旅立ち、娘と息子、そして「にゃんこズ」が、自宅の佐世保に。自分は昨年1月から、下関に単身赴任中。スカイライン、永井豪・松本零士作品、アニメ、特撮、猫、などなど、様々なブログをアップしてる、1969年産まれのおっさんブログです。

さて、巷ではハロウィンで昨夜も各地で仮装した方々で賑わい、その一方で、海外では悲惨な事も発生してしまいましたね。

さて、ハロウィンと言えば、仮装もですが子供達が「お菓子をくれなきゃ、イタズラしちゃうぞ」と各家を廻る場面を思い出される方々もいらっしゃるかと、思います。

で、
「北海道にも、ハロウィンに似た習わしがあるらしいよ」
と知人より聞いて調べてみると、確かにありました。

以下、紹介したいと思います。



「ローソクもらい」
7月7日もしくは月遅れの8月7日の七夕に北海道で行われる行事で、「ローソク出せ」とも呼ばれてます。


「ローソクもらい」は、子供たちが浴衣を着て提灯を持ち、夕暮れ時から夜にかけて近所の家々を回って歌を歌い、ローソクやお菓子を貰い歩く、ハロウィンに似た習わしです。富良野市や室蘭市、根室市、函館市とその周辺の市町では7月7日、その他の多くの地域では8月7日におこなわれ、七夕から盆にかけておこなわれる地域もあるそうです。現在も北海道各地でおこなわれているこの「ローソクもらい」、古くから拓かれた函館や江差などの道南地方や、札幌市など家々の密集する地域でとくに顕著にみられるそうです。

函館の古い習俗を記した安政2年(1855年)の「函館風俗書」には、七夕の習わしとして、子供たちがめいめいにガク灯籠を差し出して、柳に五色の短冊をつけて、笛や太鼓を鳴らし囃し立てて歩くようすが描かれています。ここではローソクを貰い集めることは記されてませんが、灯篭を見せて歩く習わしは、「ねぶたッコ見てくれ」と練り歩く青森県の「ねぶた」の習わしに似ているそうです。

ローソクもらいの日には、学童前から子供たちが缶灯籠や提灯を手に三々五々集まり、7人前後の集団となって、囃し歌を歌って近隣各戸を訪ね歩くそうです。

近年では地域社会における人間関係の希薄さや治安の悪化、火災の心配などから行事を行わなくなった地域、もしくは提灯を使わず、マグライトやLEDライトを使用する等、防犯の面から行動域を自宅付近に限定するといった様な時代に合わせて変化している様子が伺えられるそうです。場所によっては日が沈む前の明るい時間帯に行う地域も増えてきているらしいです。

戦前や戦後の電力インフラが未発達の時代や物資が乏しい時代にはローソクは照明道具として貴重であり生活必需品でした。

現代の子供たちは当然お菓子を貰うことを期待してますが、引越してきたばかりの人など、この行事を知らない人は囃し歌の通りにローソクをあげてしまうので、子供ががっかりしてしまうことがあるみたいです。また、菓子を準備していない家は菓子代としてお小遣いをあげることもある。


北海道各地で囃し歌も微妙に違うそうで、札幌近郊や道東遠軽町周辺など、室蘭市、登別市、旭川市(一部地域のみ)に、歌志内市、釧路市、余市町での囃し歌を、紹介します。
  • 「ローソク出ーせー出ーせーよー 出ーさーないとー かっちゃくぞー おーまーけーにー噛み付くぞー」
    「ローソク出ーせー出ーせーよー 出ーさーないとー かっちゃくぞー おーまーけーにー喰い付くぞー」
    「ローソク出ーせー出ーせーよー 出ーさーないとー かっちゃくぞー おーまーけーにーひっかくぞー」
    「ローソク出ーせー出ーせーよー 出ーさーないとー ひっかくぞー おーまーけーにーかっちゃくぞー」
    「ローソク出ーせー出ーせーよー 出ーさーないとー ひっかくぞー おーまーけーにー喰い付くぞー」
    「ローソク出ーせー出ーせーよー 出ーさーないとー ひっかくぞー おーまーけーにー噛み付くぞー」
    「ローソク出ーせー出ーせー出ーせー 出ーさーないとー かっちゃくぞー おーまーけーにー噛み付くぞー」
本当に、ハロウィンに似てますね。


で、日本各地には、お盆のころに子供たちによる万灯や火祭り、灯籠流しの習俗がみられますよね。そこでは、そのための材料や金銭を、子供たち自身が地域の家々を訪ねて貰い集めることも古くから行われてました。北海道の「ローソクもらい」の習わしも、津軽のねぶた行事にその淵源を求めることができるそうで、日本各地で子供たちが行う七夕や地蔵盆などの盆行事の延長上にあるとみなすことができるそうです。

本土各地からの移住地である北海道は、一般に、その故郷の習俗が点在するケースが多いようですが、この習わしは地域を越えて北海道一円に分布しています。今もむかしも、子供の間の遊びや行事の流行は伝播のスピードが速く、この行事は北海道における子供文化の特徴のひとつとなっているそうです。

如何でしたか。

今でこそ、ハロウィンもローソクもらいも、仮装したりお菓子を貰ったりのイベント化して、本来の理由からは離れてしまってはいますが、これだけ両者が似た習わしとは、本当に不思議な感じでした。

まだまだ、知らないことが有ることは、また、知る楽しみにもなりますよね👍️

さぁ、夕飯の準備でもしますかね👍️