高校卒業間際、たまたまラジオで

アリスの「チャンピオン」を耳にし、

レコードが欲しくなり、英語の先生に

中古レコード屋さんを教えてもらいました。

 

期末テストが終わった後は、顔見せで

週に一度、それも午前中のみの登校と

なっていたので、学ラン姿のまま、

教えられたお店へ向かったのでした。

 

その時点で活動停止して10年が経過

していたフォークグループの

レコード(ついでに言えば、とっくに

CDの時代になっていました)を

買いに行く高校生は、今考えても

なかなか渋いです。

 

そのお店からは暫く案内のハガキが

来ていましたが、結局お店に行ったのは

その時だけだったな(当然今はもう

そのお店はありません)。

 

購入したのは、ファイナルライブ

模様を収めたアルバム。

 

アリスはどちらかといえばフォークという

先入観があったのですが、針を落として

聴いてみると、1・2曲目はゴリゴリの

ロックで、その迫力に度肝を抜かれました。

 

「昴」「いい日旅立ち」で聴かせる繊細かつ

雄大な歌声の谷村新司と、当時演歌路線に

進んでいた堀内孝雄。

 

そのイメージとは異なり、ひたすら荒々しく

男臭く血生臭い、魂の叫びがありました。

 

当時買ったレコードも、今ではプレイヤーが

ありませんので、聴く術もないのですが、

こうしてYoutubeや音楽配信で

堪能する事ができますので、便利な世です。

 

 

 

谷村新司さんは、紛れもなく日本歌謡界の

レジェンドなのですが、武道館ライブの後に

ビニ本屋の店員をしてファンに見つかった

エピソードや、バラエティ番組の司会を

務めてしまったりするところなど、妙に

庶民的で親近感の持てる方でした。

 

合掌―。