先日ご紹介した”私にとっての適正ヘルメット”早速使用してみたので、感想を記事にしたいと思う。

私のバイクはいわゆる、ネイキッドタイプのバイクでハンドルやシートも含めフルノーマルの車両である。乗車姿勢は胸の高さからスッと前に肘をゆったり伸ばした位置にハンドルグリップがあり、ハンドル幅はやや広めとなっている。シートにまたがると、シートの先端よりも少し前にステップがあり、そこに足を乗せると自然と上半身が起きて重心は腰のあたりにやってくる。よほど意識して背中を丸めない限り、前からくる風圧は肩回りかから胸へ渦巻くように襲いかかり、そしてヘルメットへはほぼ直線で突き刺さる。

 

途中立ち寄ったとある記念公園で。光のタイミングが絶妙でスマホでの撮影だが大変良く撮影できた。

 

 

使用感想の前にこの日のコンディション等について、先に記しておきたいと思う。この日は11月末であったが、風が弱く天気も良かったせいか、真冬用のグローブを装着したことを後悔するような温かさであった。パイロットタイプのシールドは頬骨まではガードしてくれるが、鼻の頭は出てしまうのでウレタンマスクを着用し暴風対策を行った。シールドを上げて走行する場面も想像し、レイバンのサングラスを装着した。

 

さて、一般道路6割と高速道路4割で2時間ほどのライディングを行ったわけだが、それぞれで感想を述べてみたい。

この日は、シートバッグにカップラーメンセットを詰め込み出発前の準備を行っていた。その際もやはり、この800gというヘルメットの軽さは私に感動を与えこの後の装着という儀式を楽しみにしてくれた。

いざヘルメット装着となったわけだが、まず最初に私にとってはこのヘルメット唯一のマイナス点となった”あごひも”について紹介しておく。単純に言うと”長い”のである。ただでさえDリングタイプは一手間かかるわけだが、このヘルメットのあごひもが私にとってはまあ長い。切ってしまえば解決なのだがエンドホックが使用できなくなってしまうので、しばらく様子を見たいと思う。これが今のところ唯一の、マイナス点だ。

 

 

 

 

 

装着感であるが、とにかく”軽く”何も被っていないとまではいかないが、頭への内装の密着感以外はヘルメットを被っていることを感じさせない、重量感はほぼ”ゼロ”である。重さを感じさせないということは、これだけでヘルメットから受ける多数のストレスを軽減してくれている。

天気も良く暖かいので、シールドをいっぱいまで開け放って走行を開始した。ヘルメットの軽さからくる”振れ”が、風であおられて発生するかなと思っていたが、それは間違いであったと気づかされる。法定速度まで達しても、風にあおられたり”振れ”や”ブレ”が生じることはなかった。この速度で車線変更をする際、後方確認のため目視するわけだがこの際も風圧によりヘルメットが引っ張られることはなかった。そう、後方へ目視する際の首の動きは本当に楽であった。いや、ヘルメットからくるストレスはほぼ無いに等しいレベルだ。

そして、しばらく走って感じたことだが、段差を越えた際の首への衝撃が少ないのである。マンホールや道路のつなぎ目など道路上には無数の段差があり、ステップやハンドルそしてシートから体へとその衝撃が伝わる。体の一番高い位置にある頭は、ヘルメットの重量をその度に首へ伝え、そこから肩へそして腕や腰へとその重量を伝達し疲労の原因となるわけだ。これは、長距離を走れば走るほど疲労として蓄積されていくその微因子の一つである。

一番高い位置にある頭が被るヘルメットは、軽いことに越したことはない。そう、実感した。

 

 

一般道路を40分ほど走行し、いざ高速道路へ上がることとした。

時速60kmを超したあたりでシールドを下げ走行することにしたが、”フラッシュミラー”のスモークシールドからの視界はサングラス越しでも良好で閉塞感を感じるようなことはなく、いたって視界良好であった。また、シールドを下げると今まで以上にヘルメットが安定し80kmを超しても風で振られることはなく、首にかかる負担はほぼゼロに近い。一般道路の時と同じように目視確認で車線変更を行ったが、シールドを閉めていれば一般道路でのその感覚以上にヘルメットが安定していた。

 

 

 

 

間に30分ほどの休憩をはさんだ、およそ2時間程度のライディングであったが、今まで私が被ってきたヘルメットに比べ明らかに首への疲労感が少ない。と、いうか首から広がっていく肩回りへの疲労感も含めるとほぼゼロに近い。

結果、”私にとっての適正ヘルメット”はライディングを楽しむ要因に大いに貢献してくれる存在となったわけだ。