使い回し YM 日本年金機構の当面の業務運営に関する基本計画 山名学名古屋高裁長官 山名学訴訟 主要事実3点の主張根拠
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日本年金機構の当面の業務運営に関する基本計画
平成20年7月29日 閣議決定
https://www.nenkin.go.jp/info/johokokai/disclosure/gyoumu/kihonkeikaku.files/sinsoshiki_03.pdf
Ⅰ はじめに
政府が管掌する厚生年金保険事業及び国民年金事業については 日本年金機構法 、(平成19年法律第109号。以下「機構法」という )に基づき、社会保険庁を廃止して新たに日本年金機構(以下「機構」という )を設立し、厚生労働大臣の監督の下に、機構がその業務運営を担うこととされている。
また、機構法附則第3条第1項及び第2項の規定に基づき、政府は、社会保険庁長官から厚生労働大臣及び機構への業務の円滑な引継ぎを確保し、政府管掌年金事業の適正かつ効率的な運営を図るため、①機構が自ら行う業務と外部に委託する業務との区分、委託先の選定に係る基準その他の業務の委託の推進についての基本的な事項、及び②機構の設立に際して採用する職員の数その他の機構の職員の採用についての基本的な事項について、機構の当面の業務運営に関する基本計画を定めることとされている。
機構法附則第3条第3項の規定により、政府は、その基本計画を定めようとするときは、あらかじめ、政府管掌年金又は経営管理に関し専門的な学識又は実践的な能力を有し、中立の立場で公正な判断をすることができる学識経験者の意見を聴くものとされている。
このため、平成19年8月に内閣官房に年金業務・組織再生会議が設けられ、33回にわたる精力的な議論を経て、平成20年6月30日にその最終整理が取りまとめられた。
これを踏まえて、ここに、機構の当面の業務運営に関する基本計画を定める。
Ⅱ 機構の組織体制
1.組織づくりの理念
・ 機構法第2条においては、機構の基本理念として、国民の信頼確保、国民の意見の反映、サービスの質の向上、業務運営の効率化、公正性及び透明性の確保が掲げられており、これらを組織づくりの基本的な視点とする。
とりわけ、業務が正確に遂行されることが、国民にとって最大の関心事であり、これを重視する。
2.組織ガバナンスの確立
(1)組織改革の断行
・ 年金記録問題検証委員会報告書では 「社会保険庁は、三層構造に伴う問題、職
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員団体の問題、地方事務官制度に係る問題等の結果、組織としてのガバナンスが決定的に欠如していた」と指摘されている。
国民の信頼を確保するため、これまでの反省の上に立って 組織ガバナンスやITガバナンスの欠如 コンプライアンス(法令遵守)意識や業務を正確に遂行するという意識の不十分さなどの組織構造や組織体質と関わる問題を一掃するために必要な組織改革を断行する。
・ 組織改革を断行するためには、組織のトップの強いリーダーシップと職員の意識改革が最も重要である。機構の理事長は、国民本位のサービスを提供するために何をすべきか、そのために必要な内部統制をどう構築するのかを職員に明らかにするとともに、これに応える機構の職員一人ひとりも、単に上からの指示だから、という受動的な取組ではなく、組織内のコミュニケーションを深め、自ら変わる、組織や業務を変えるという改革意識を高め、自ら機構をつくり上げていくという意識で取り組むものとする。
(2)内部統制の仕組みの構築
・ 機構における内部統制の構築に当たっては、事件、事故、事務処理誤りなどの業務上のリスクを未然に防ぎ、仮に発生した場合にも迅速に対応し、再発を防ぐ体制づくりが国民の信頼回復の上で急務である。現在、民間企業では、金融商品取引法や会社法に基づき、内部統制の構築に積極的に取り組んでいる。
機構は、こうした民間企業の取組を十分研究し、国民の厳しい視線が向けられていることを認識した上で、厳格な内部統制の仕組みを構築する。
・ このため、社会保険庁においては、機構設立に向け、業務におけるリスクアセスメント調査とその結果を踏まえた業務処理マニュアルの整備などに優先的に取り組む。
・ 機構においては 業務の有効性・効率性と法令等の遵守に重点を置く このためリスクアセスメント調査、業務処理マニュアルの整備を進めることや、内部統制を推進する組織体制を整備するなど、内部統制の強化に早急に取り組む。
(3)監査体制及びコンプライアンス体制の整備
・ これらの内部統制が組織の末端まで徹底され、有効に機能しているかを検証するため、内部監査機能を充実する。理事長に直結した内部監査部門を設け、外部専門家の知見の活用なども図りつつ、抜き打ち監査や重点監査の実施など効果的な内部監査を行うことを通じて、機構自らがPDCA(Plan(計画)ーDo(実施)ーCheck(評価)ーAct(改善 )サイクルの中で不断の改善努力を続けるとともに、機構法に定められた会計監査人による会計監査のみならず、業務についても外部監査を活用する。
・ また、機構の業務におけるシステムの重要性にかんがみ、システム改修時などの適切なタイミングで外部専門家のシステム監査を受け、システムの有効性や安全性を確認していく。
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・ さらに、機構法においては、厚生労働省が機構に対し必要な検査を行うことができるとされている。
もとより、厚生労働省において、機構を適切に監督することが必要であるが、検査の客観性・妥当性を高めるため、厚生労働省以外の第三者が機構を検査する仕組みについて、今後、法改正も含めた検討を行う。
・ コンプライアンス体制の整備については、社会保険庁において、平成20年4月から内外からの通報を受け付ける外部弁護士による外部通報窓口を設けているが、機構においても、内部統制の仕組みの構築の一環として、不正の監視や未然防止のため、外部通報窓口を設ける。
また、コンプライアンス体制の整備に当たっては、単に法令遵守というだけではなく、国民や機構の職員の声に率直に耳を傾け、サービスの向上、国民の信頼確保につなげていくという姿勢を重視する。
こうした点を踏まえて、機構にコンプライアンス・リスク管理担当部門を置き、
内部監査部門とも連携してガバナンスを確保していく。
(4)ITガバナンスの構築を含むIT体制の確立
・ 公的年金業務は、システムへの依存度や活用度が高い一方で、社会保険庁にはITガバナンスが欠如しており、ITガバナンスの構築を含むIT体制の確立は、新しい機構づくりにおける最重要課題の一つである。
・ 今後、システム開発については、法律上、厚生労働大臣が記録の保有主体とされていることとの関係で 厚生労働大臣が最終的な責任を負う仕組みとされているが実際にシステムを使用して業務運営を行うのは機構である。
このような制度的枠組みの下で、厚生労働省と機構の権限・責任関係が不明確となることのないよう、厚生労働省と機構の効果的・効率的な役割分担に基づく体制を構築する。
・ 具体的には、システム開発・管理・運用の一連の実務については、システムを用いて公的年金業務の実務を担う機構が一貫して責任を果たせるよう、できる限り機構に必要な権限と責任及び人材を集中させるとともに、その権限及び責任の内容を明確化する。
他方、厚生労働省は、公的年金制度の管理運営責任を果たすため、必要最小限に
して効果的な関与を行うこととし、これに見合う体制の下、基本的な枠組みの提示やポイントを絞ったチェックなどを行うことにより、国民に対する責任を全うしていく。
また、公的年金の制度改正に伴うシステム開発を円滑に行うため、制度を企画立案する厚生労働省が制度の適用関係について解釈を明確にするなど、システム設計上の要件定義を明確にするとともに、十分な開発期間をとる。
・ ただし、現下の年金記録問題などこれまでの体制が発生させた問題に係るシステム開発に伴う責任については、機構のみに負わせることは適当ではなく、厚生労働省においても、システム開発に係る結果責任を負う。
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・ こうした役割分担の下で、従来、システム開発が開発業者任せとなっていた反省を踏まえ、機構には、CIO(システム担当理事)やPJMO(本部のシステム部門)を置き、これらが実質的に機能するための人材を確保・育成する。
とりわけ、公的年金業務において、システムは重要な位置を占めることから、機構のCIOの役割は重大であり、機構のCIOには、単にシステムに精通しているだけではなく、業務にも通じた総合的見地からシステムの導入や選択について的確な判断を下せる者を選任する。
こうした人材の確保・育成を迅速に実現するために、非公務員化のメリットを活かし、必要な給与体系の構築や中途採用を積極的に推進していく。
3.本部、ブロック本部、年金事務所等のあり方
・ 本部の管理部門や企画部門については、機構の発足当初においては、内部統制の仕組みの構築などのため、一定人員数の確保が必要であるが、組織運営の安定化に伴い、段階的にスリム化を図っていく。
・ 地域ブロック単位のブロック本部については、三層構造問題の解決、本部によるガバナンスの強化を図るワンステップとして設置するが、その組織体制はできる限りスリムな必要最小限のものとする。
・ また、年金事務所への必要な権限委譲を進めることなどを通じて、ブロック本部そのものの必要性を含めた見直しについて、機構の理事長の判断によって適時適切な検討が加えられるものとする。
・ さらに、広域ブロック単位に設置することとされている集約事務センター、全国3カ所への集約化が進められているコールセンターについても、同様とする。
・ 年金事務所については、今後の環境変化によって年金事務所に求められる機能が変化していくことを踏まえつつ、お客様の利便性など国民サービスの水準の確保、年金事務所間の業務量格差の是正といった観点から、今後、年金事務所の適正配置のあり方について検討する。
4.固定的な三層構造を一掃するための人材登用の仕組み
(1)固定的な三層構造の一掃
・ 社会保険庁のいわゆる「三層構造問題 、すなわち社会保険庁の幹部として短期間在籍する厚生労働本省採用のキャリア職員、本庁採用のいわゆるノンキャリア職員、かつて「地方事務官」として都道府県単位で採用された職員が一体性を欠いたまま存在するという構造は、組織を分断させ、組織ガバナンスの欠如の原因とも指摘されている。機構においては、この「三層構造問題」を一掃する。
・ このため、本庁・地方庁別に採用を行い、採用区分によって人事異動が固定化される従来の仕組みは完全に廃止し、本部で一括採用を行うとともに、地方の幹部人
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事も本部で行う。
また、本部・地方組織間で全国異動を行い、管理業務と現場業務の経験を通じて幹部を養成することを基本的なキャリアパターンとして確立し、これを人事制度上のルールとする。
・ 特に、年金事務所長の登用のあり方については、従来の社会保険事務所長の人事が原則として都道府県単位で閉鎖的に行われてきた結果、組織としての統制環境の欠如を招いた「三層構造問題」の反省に立って、抜本的に見直す。
具体的には、年金事務所長は本部やブロック本部の将来の幹部候補が早い時期に経験するポストとして位置付け 従来の本庁出身・地方庁出身の区別にかかわらず広域人事を前提に、資格審査を行った上で、優秀な若手・中堅からも選抜して登用する。
こうした人事を行うことにより、現場の業務経験を本部やブロック本部の業務運営に活かせるようにする。
また、機構発足時には、外部からの人材登用についても積極的に行う。
(2)厚生労働省との人事交流
・ 機構と厚生労働省との人事交流のあり方については、年金制度を企画立案する厚生労働省と年金業務を担う機構との緊密な連携を確保する観点から、これを完全に排除することは必ずしも適当ではない。
しかしながら、厚生労働省から役員や上級幹部を登用する場合には、腰掛け的なものとならないよう、機構での一定年数以上の業務経験を有することや、厚生労働省への復帰は行わない、いわゆる「ノーリターンルール の適用を基本とする また 登用されるポストを固定的ないわゆる 指定席」とはせず、これらのポストに機構内部からの登用を積極的に進めることはもとより、厚生労働省以外の外部人材の登用を含め、適材を得る。
・ 他方、若手職員の人事交流については、現場の第一線を担う年金事務所への出向を中心とするなど実務経験を重視した交流のあり方を検討する。
5.職員のモチベーションを高める人事・給与体系、人材育成
・ 人事・給与体系については、職員のモチベーションを高めることができるよう、これまでの公務員型の仕組みからの脱却を図る。このため、年功序列を排した能力・実績本位の人材登用や給与体系の確立、人事評価に基づく賞与制度や昇給の査定幅の拡大など、成果を上げた職員を適正に処遇する。
・ 社会保険労務士資格の取得促進や、外部委託も活用しつつ、内部統制のノウハウやITスキルの向上などの研修体制の充実を図るなど、職員の専門性を向上させるための取組を積極的に進めることで、質の高い業務運営を実現する。
6.健全な労使関係の構築
・ 年金記録問題検証委員会報告書等でも指摘されているように 「社会保険庁においては、職員団体は自らの待遇改善を目指すことのみに偏り過ぎた運動を展開し、
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他方、社会保険庁の管理者側も職員団体ときちんと対峙せず、このような職員団体の姿勢を容認してきた結果、長年にわたり、国民の立場に立った業務運営が置き去りにされてきた」という極めて不適切な労使関係の下で業務が行われてきた。
・ 機構においては、民間労働法制の下で労使自治により、就業規則やいわゆる36協定 労働基準法第36条に定める時間外労働 休日労働に関する労使間の取決めなどが作成又は締結されていくことになるが、労使ともに、過去の不適切な労使関係が国民の信頼を大きく損なってきたことへの十分な反省の上に立って、国民本位のより良いサービスを提供することが労使共通の存立基盤であることを認識し、健全な労使関係の構築に努める。
7.国民サービスの向上と情報公開
・ 国民の信頼回復といった観点から、国民サービスの向上や情報公開に向けた取組をより一層充実させる。
・ このため、国民のニーズの的確な把握と、そのニーズが業務運営に直接反映される仕組みを確立する。
具体的には、効果的で継続的な利用者ニーズ調査の実施や、被保険者、事業主、受給者などの意見を反映する仕組みとして設置が予定されている運営評議会について、理事長に対し報告を求め、改善意見を提出する権限を付与するなどその機能の充実を図る。
・ 広報についても、国民にとって分かりやすく親切な情報提供を効果的に行うとともに、機構の業務目標や成果などについて、年次報告書その他により情報公開していく。
Ⅲ 業務の外部委託推進についての基本的考え方
1.外部委託推進の基本的考え方
・ 外部委託を進めるに当たっては、その前提として、まずは現行の業務の徹底した見直しを行い、システム化などを通じた合理化・効率化を図る。
・ その上で、外部委託を行うことによって、機構全体としての業務の効率化やコスト削減、国民サービスの向上に資する業務については、積極的に外部委託を行う。
・ また「行政処分である 「権力性が高い業務である」などとして、一律に外部委託を不可とするのではなく、どのようにすれば課題解決が可能か、といったスタンスで検討を進め、効率化の推進、国民サービスの向上という視点に立って、最も望ましい業務のあり方を検討する。
・ なお 外部委託を推進するに当たっては 業務の標準化を行うことが重要である委託業者の創意工夫を妨げない範囲で業務フローの見直しを行い、標準化を図る。
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2.外部委託する業務の内容・範囲
機構において外部委託を行う業務は以下のとおりである。
① 各種届書、申請書などの処理業務(適用・徴収・給付)関係
・ 対面を必要としない各種届書、申請書などの処理業務については、事務処理の集約化を図るとともに、これらの業務のうち、郵送受付、入力、通知書などの印刷・交付、編綴、保管といった業務の外部委託を行う。
・ 届書、申請書などの審査業務については、裁定請求書など一部のものを除き、一次審査業務について、外部委託を行う。
・ 二次審査業務については、最終的に機構が責任を持つ観点から機構自らが行うが、今後、業務の標準化などを通じて、できる限り必要人員数の縮小を図る。特に、給付に係る裁定業務については、今後、年金給付システムの刷新により、必要人員数の縮小を図る。
② 電話照会等対応業務(適用・徴収)関係
・ 現在、社会保険事務所で対応している事業所からの厚生年金・健康保険の適用関係などの電話照会への対応業務については、年金相談を行っているコールセン
ターに一元化し、外部委託を行う。
③ 適用業務(①及び②部分を除く)関係
・ 厚生年金保険及び健康保険の未適用事業所の把握、加入勧奨業務の外部委託を
行う。
④ 徴収業務(①及び②部分を除く)関係
・ 国民年金保険料については、納付督励業務の外部委託を行うとともに、免除勧
奨業務についても外部委託を行う。
なお、免除勧奨業務の外部委託化に当たっては、所得情報の提供者である市町村の理解・協力を得つつ進めるとともに、委託先の選定に当たっては、個人情報の管理能力を重要な判断基準とする。
・ 厚生年金保険料については、督促状発送業務や新規滞納事業所に対する電話による納付督励業務の外部委託を行う。
・ なお、強制徴収業務については、現行の機構法及び厚生年金保険法などの関連法律上、外部委託することができないことから、仮に外部委託を可能とするためには、法改正を要することとなる。
外部委託の是非については、市場化テストの活用を含め、今後の検討課題として、検討を行う。
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⑤ 相談業務関係
・ コールセンターで行う年金電話相談業務、出張相談及びインターネットによる
見込額試算の業務について、外部委託を行う。
・ 来訪による年金相談については、国民の声に直に接する重要な機会であることから、機構自らが実施する相談業務と、委託による相談業務とを組み合わせることによって競争性を高め、国民サービスの向上に努めていくことが必要である。
このため、まずは全国54カ所の年金相談センターにおける相談業務の外部委託を行い、委託業務の実績評価を踏まえ、更なる外部委託化の適否について検討する。
なお、外部委託した際における相談の困難事例については、機構に報告される仕組みをつくる。
また、これまで、制度の適用解釈やマニュアル化、給付額の算定根拠の受給者への提示の仕方などが不十分、不明確であったことから、マニュアル化の徹底、年金給付システムの刷新や年金記録の整備を進展させることなどによって 今後相談業務そのものの縮小を図ることとし、これらを踏まえ、今後、年金相談体制
の抜本的な見直しを行う。
⑥ バックオフィス業務関係
・ バックオフィス業務(間接業務)については、徹底したシステム化と本部集約
化を行った上で、旅費・諸手当認定、福利厚生、庁舎管理などの業務について、外部委託を行う。
3.外部委託契約のあり方など外部委託推進に当たって留意すべき事項
(1)委託先の適切な選定
・ 外部委託契約の締結に当たっては、契約の競争性や透明性の確保を図るため、一般競争入札を原則とした上で、業務品質の維持・向上が図られるような措置を講じる。
・ このため、入札に当たっては、適切な業者選定ができるよう、委託する業務の内容に応じ、価格のみの競争ではなく、総合評価落札方式や企画競争を活用する。その際、提案依頼書(RFP(リクエストフォープロポーザル )を作成し、契約を希望する業者に明確に示すものとする。
・ また、公正で適切な契約を担保するため、あらかじめチェックリストを整備し、事前審査を的確に行うとともに、監事や会計監査人による監査においても入札や契約の状況について、厳格なチェックを行う。
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(2)委託業者の業務内容の管理・監視 XXX
・ 外部委託を行う際には、委託した業務の最終責任を負うのはあくまで機構であることにかんがみ、委託元となる機構が、業務を委託先(コンビニ本部)に任せきりにすることなく、委託業者の業務内容を適正に管理、監視し、委託者としての管理責任を果たす。
・ 具体的には、適切なリスク管理を可能とする外部委託管理体制を構築するため、金融機関などの取組を参考にしつつ、① 外部委託業務を統括的に管理する部門の設置、外部委託規程の策定など体制面を整備する。
特にシステム関係については、開発業者に依存してきたこれまでの反省に立って、委託業者に対し、十分な管理、監視を行える人材や組織体制を確保する。
② 委託業者との間でサービス品質に関する合意(SLA(サービスレベルアグリーメント )を締結する。
また、求められたサービスレベルを上回った場合には成功報酬を支払うなど、業務の性格に応じ、業務実績・効果の向上につながるインセンティブが働くような契約の仕組みを導入する。
③ 委託業務の実施期間中は、委託業者に対し、質問票やチェックリストを送付して、記入後に返送させる、定期的な報告を求める、立入検査を行うなど委託業務の実施状況について的確なモニタリングを実施する。
また、これらを行う根拠を委託契約に明確に盛り込む。
④ 公的年金業務の運営においては 膨大な個人情報を取り扱うことが必要となる機構法上、委託先に守秘義務が課せられているとはいえ、実態上も個人情報の適切な管理が徹底されるよう、個人情報管理のための必要な措置を講じることを契約上の義務として明確化する。
具体的には扱う個人情報の内容によっては、委託業者が外部監査を受けることや、再委託を禁止する措置を講じる。
といった取組を行う。
(3)その他
・ 委託した業務の状況を国民が知り得るよう、委託業務に関する情報は国民の求めに応じて適切に公開されることが重要である。
そのため、機構は、委託業者が委託業務の遂行上、組織的に用いるものとして作成又は取得した文書などを速やかに提出させることができる条項を契約に設けるなど、委託業務に関する情報を的確に保有することで、委託先の委託業務の情報についても独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律の趣旨に沿った公開の実現に努める。
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業者が業務を受託しやすくするため、初期投資を回収でき、かつ、業務ノウハウの蓄積も図ることができるよう、必要に応じ、業務の包括的委託、複数年契約などを積極的に活用する。
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この際、契約から生じ得るリスクを十分認識し、適時的確なモニタリングを実施するとともに、契約解除に関する基準など必要な事項を外部委託規程や個々の委託契約上明確にしておく。
・ 外部委託の手法には請負と派遣の二種類がある。機構の職員による指揮命令を行うことが必要と判断される業務については、派遣を選択しなければならないが、派遣については、派遣受入期間の制限など多くのルールがあることに十分留意し、適切な手法を選択する。
・ このほか、業務効率化と業務品質の向上を図る観点から、電子申請の利用を促進するための取組を積極的かつ早急に推進する。電子申請の利用の促進により、各種届書類の受付やOCR(光学式文字読取装置)による読取り情報の確認・補正作業に関する委託業務の大幅な削減が見込まれ、コスト削減が可能となる。また、年金記録管理システムへの入力誤りなどの発生を防ぐことが可能になる。
このため、今後、電子申請を原則とするとの政府の方針の下、手続の簡素化や分かりやすく使いやすいシステムづくりなど具体的な電子申請推進のための措置を盛り込んだ行動計画に基づき、その実現に向けた取組を早急に進める。
Ⅳ 職員採用についての基本的考え方
1.求められる職員像
・ 機構の職員には、国民本位のサービスを提供するという意識、そして、公的年金という国民生活にとって極めて重要な制度の運営を担っているという高い使命感を持つことが強く求められる。
・ 機構に採用される職員は、公的年金業務を正確かつ効率的に遂行し、法令等の規律を遵守し、改革意欲と能力を持つ者のみとすることを大前提とする。
2.厳正な採用審査
・ 機構設立時の職員採用に当たっては、厚生労働大臣が任命する設立委員会が、同大臣の承認を得て選任する学識経験者の会議(以下「職員採用審査会」という )。の意見を聴いて採否の判断をすることとされているが、設立委員会の下に設けられる職員採用審査会の構成員や、その下で職員に対する面接を行う者は、全て民間出身者とする。
・ 職員の採用審査に当たっては 書類審査の結果を踏まえ 必要な範囲については詳細な面接審査を行う。
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3.公的年金業務への信頼を損ねた職員の取扱い
・ 社会保険庁の職員からの採用に当たっては、法令違反を犯した者や、社会保険庁当局と職員団体との間で交わされたいわゆる「覚書」に象徴される業務改革に後ろ向きな者など、公的年金業務に対する国民の信頼を著しく損ねたような者が、漫然と機構の職員に採用されることがあってはならない。
・ 特に、国民の公的年金業務に対する信頼回復の観点から、懲戒処分を受けた者は機構の正規職員及び有期雇用職員には採用されない。
・ 過去に矯正措置などの処分を受けた者については、その処分を機構の職員としての採否を決定する際の重要な考慮要素とし、処分歴や処分の理由となった行為の性質、処分後の更生状況などをきめ細かく勘案した上で、採否を厳正に判断する。
・ これまで改革に後ろ向きな言動があった者についても 職員採用審査会において改革意欲の有無や勤務実績・能力を厳正に審査し、採用の可否を慎重に判断する。
・ なお、いわゆる「ヤミ専従」行為を行った職員やこのような行為に関わるなどした管理職員など、国民の信頼を裏切る重大な行為に関わった者には、速やかに厳正な処分を行う。
・ また、今後、機構の職員採用の公平公正が損なわれることのないよう、社会保険庁及び厚生労働省においては、厚生労働大臣直属の外部専門家による服務違反調査委員会において服務違反行為調査の再調査を徹底的に行うほか、法令違反など懲戒処分の対象となり得る行為が疑われる事案についても必要な調査を実施する。
また、これらの調査は、機構の職員の採用審査に確実に反映できるよう、速やかに実施するとともに、調査結果については公表する。
・ なお、採用内定後に懲戒処分の対象とすべき行為が明らかとなった場合には、内定を取り消すなどしかるべき対応がなされるものとする。また、採用後に同様の行為が明らかとなった場合においても解雇などの対応をとることとし、採用時に「過去に服務違反行為を行っていないことを誓約させるとともに、虚偽の誓約を行ったことが採用後に明らかとなった場合には、労働契約を解除することがある」旨を確認する書面を取り交わすなどの措置を設立委員会で決定の上実施する。
4.人事評価
・ 社会保険庁の職員からの採否の決定に際しては、それまでの勤務実績、特に年金記録問題への対応や、業務改革への取組実績、意欲などを客観的に評価する。
・ 社会保険庁の職員からの採否の決定に際しては、職員採用審査会は、社会保険庁が実施している人事評価の結果がどの程度参考にできるか検証するとともに、最終的に自らの判断で職員の採否を審査する。
・ また、人事評価制度は、機構の職員の意欲の向上や意識改革を徹底させる上で極めて重要なものである。
機構発足後においても、環境の変化などを踏まえながら、
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改善のための不断の見直しを行うとともに、その結果を人材育成にもきちんと活かしていく。
5.外部人材の積極採用
・ 機構がサービスの質の向上を図りつつ 効率的で公正 透明な業務運営を行える国民から「信頼」される組織として再生するため、民間人はもとより、他省庁の職員も含め外部から優れた能力を有する人材を積極的に採用する。
・ 特に、経営管理や労務管理の強化、コンプライアンスをはじめとする組織ガバナンスやITガバナンスの強化、内部監査機能の強化、企業会計への対応など、社会保険庁職員からの採用だけでは得難い能力・経験を有する者については、外部から人材を得て、これらの人材をそれぞれの分野の中核として活用する。
・ また、上記のような特定の分野以外の一般業務に当たる職員についても、民間企業の経験等を有する者を積極的に採用する。
6.雇用形態
・ 年金記録管理システムの刷新が機構発足後に予定されているなど機構設立後に大幅な職員数の削減が見込まれる。
また、年金給付システムの刷新や社会保障カード(仮称)の導入、更には公的年金制度そのものの見直しなど様々な環境変化によって、機構の必要職員数は大きく変動し得る。
機構においては、こうした変化に的確かつ柔軟に対応できるよう、適切な雇用形態を組み合わせていく。
特に、機構設立後に必要な人員削減については、単に退職者の不補充のみで対応することとした場合は、機構の職員の年齢構成に歪みが生じることとなり、適切とは言えない。
・ こうした観点から 現在 社会保険庁の常勤職員により担われている業務のうち機構設立後に削減することが予定されている業務量におおむね相当する人員規模については、あらかじめ、機構の有期雇用職員として採用する。この場合、現在、社会保険庁の非常勤職員により担われている業務を行うため機構が採用する有期雇用職員との区別(職名による区分など)を明確にしておく。
なお、社会保険庁の常勤職員を有期雇用化する職員の類型は、本基本計画に基づく改革案が完了する時点には廃止されるため、この雇用契約が更新される可能性があるのはそれまでの間である。
したがって、これらの職員の契約更新を長期にわたって行い、期間の定めのな
い雇用契約に転化させることはない。
・ 社会保険庁の常勤職員を有期雇用化する機構の有期雇用職員の契約期間については、機構設立当初においては1年とし、契約更新時には、機構設立後の人員削減計画を踏まえた必要人員数の状況や当該職員の勤務実績などを踏まえ、労働基準法で定められている上限の期間である3年以内の範囲で適切な期間を設定する。
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・ また、社会保険庁の職員から機構の職員として採用される者については、機構法上、有期雇用職員として採用される場合であっても、退職金の算定に当たり在職期間を通算する仕組みとなっているが、退職金の給付水準などについて正規職員と差異を設けるなど、設立委員会において、そのあり方を検討する。
・ 有期雇用職員として採用された機構の職員についても、採用後における能力や実績に応じ、雇用期間満了後に正規職員として採用されることは可能であるが、この場合においても、機構において公正かつ厳格な採用審査を行う。
・ なお、機構は非公務員型の公法人として、民間労働法制が全面的に適用されることになる。
このため、有期雇用職員であっても、契約期間の満了による雇止めが当然には認められず、更新の有無やその判断基準などの明確化が必要となるほか、機構には短時間労働者の通常の労働者への転換を促進する措置を講ずる等の義務が新たに課せられることになる。
機構においては、これらの点にも十分留意しながら人事・労務管理を行う。
Ⅴ 機構の必要人員数
1.機構設立時の人員数
・ 機構の設立時点の人員数は総数17,830人程度とし、うち10,880人程度を正規職員、6,950人程度を有期雇用職員とする。
なお、現在、社会保険庁の常勤職員により担われている業務のうち、機構設立後
に削減することが予定されている業務量におおむね相当する人員数(1,400人程度)については、機構の有期雇用職員として整理した。
・ また、機構の正規職員10,880人程度のうちおおむね1,000人程度については、外部から人材を採用することとするが、応募状況等を踏まえ、その採用数の拡大を検討する。
2.計画完了時の人員数
・ 一連の具体的な改革案の計画が完了した時点(刷新システムの稼動後2年後)の機構の人員数は総数14 470人程度とし うち10 770人程度を正規職員3,700人程度を有期雇用職員とする。
3.留意事項
・ 現下のいわゆる年金記録問題への対応については、現在、その問題解決に向け、政府において鋭意取組を進めている。
一方、本基本計画で示した機構の必要人員数は、通常想定される業務をベースにしている。
年金記録問題への対応として、一定期間、一定程度の人員・体制がなお必要とな
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る場合も、まずは既定の人員の枠内で最大限の工夫を行うものとし、それでも対応が困難である場合でも、できる限り、外部委託や有期雇用の活用などにより対応するものとする。
これに関係する具体的な人員については、年金記録問題の進捗状況を踏まえ、早期に検討を進める。
また、いかなる場合でも、機構の他の業務に重大な支障が生じないよう、厚生労働省が責任を持って適切な対応策を講ずる。
・ 本基本計画で示した機構の必要人員数は、あくまで現時点においてある程度具体的に見通せるものについて整理したものであり、もとより将来にわたって固定化されるものではない 機構の理事長は 更なる業務フローの見直しによる効率化など様々な環境変化を踏まえ、常に合理化・効率化の努力を行うものとする。
・ また、更なる効率化など様々な環境変化に適切に対応できるよう、労使協議や就業規則のあり方などを検討する。
Ⅵ 機構の発足に向けて
・ 政府は、機構の円滑なスタートに向けた取組を着実に進める。特に、年金記録管理システムの刷新計画については、確実に推進する。
・ 機構の業務運営について、厚生労働省は、機構の理事長の主体性が発揮されるようにする。
・ 機構の設立委員は、年金業務・組織再生会議における議論を十分踏まえ、設立準備を進める。
・ 機構に採用されない職員については、退職勧奨、厚生労働省への配置転換、官民人材交流センターの活用など、分限免職回避に向けてできる限りの努力を行う。
・ 政府は、年金業務・組織再生会議の最終整理で掲げられた検討事項を含め、公的年金事業の運営がより良いものとなるよう、必要な検討を行うものとする。
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