「おいハチ公クマ元気か??
たまには休憩して
メシでも行こうぜドキドキ」


そうメールを送ってきたのは
私のお兄ちゃんみたいな存在.
コースケ.

幸人といるようになって,
私のあだ名は 



ハチ公




ええ.そうですけど?
雨の日も雪の日も,
気にせずご主人を待ってる.

ハチ公よりも,かなり
オシャレに気を使って.




「うん.近いうちね~チョキ
ご主人様のいないときに(笑)」



コースケは,
私を叱ってくれる大切な存在.
そして,こうしていいタイミングで
連絡をくれる.



恋愛とか抜きで頼れる
コースケは
幸人という存在ができてからも
続いてる
結構レアな男友達.


そう,返事を送って
優衣の家に直行した.


最近の優衣と私は
いつ寝てるの?って言うくらい
一緒にいるか連絡を取り合ってる.



「おはよ.」

学校に行く準備をしてた
祐介君を追い出し(祐介君の家だけど)
話を始めた.


「もう,ヤダよ...
苦しすぎる!!!!」



そんな優衣を抱きしめた.





「ね,苦しいよね.」




「隣にいるのに遠くてさ.
彼は本当は私じゃなくて
好きな子に隣にいてほしいのも
分かってて.
重くなりたくないから.
そんな好きな人に叶わない気持ちも
分かるからさ.
だからつらすぎて
昨日逃げちゃった.」








「そっか.
世界中,両思いなら
こんな苦しくないのにね.
たった一人の存在が
人生変えちゃうなんてさ.」




「なんで,樹里まで
落ち込んでるのよ!!!
樹里は幸人のそばにいれるじゃん!」

樹里は不思議そうな顔をしてた.



「そうなんだけどさ・・・
昨日告白して,
保留にされちゃった.
今,仕事きつい時期だからさ.」



「樹里,
私は,幸人君が今必要としてるって事が
十分な答えだと思うよ?
形なんて気にしないでいいよ!
今の幸せちゃんとかみ締めて
幸せって不安がらずに思っていいんだよ?
いつか壊れちゃうかもって思ったら
それこそ壊した原因なんだからさ.」



優衣の言葉が身にしみた.


「そっか.
私,今幸せだな.」



「そう,幸せそうな顔してよ!!
私にも幸せ分けてちょうだい!!
一生懸命ハチ公頑張ってよね.」



「ありがとう.
やっぱ優衣は最高の友達だね.
ヒゲちゃんのこと,つらいかもしれないけど,
自分の気持ちは正直にいきなよ.
優衣らしくなきゃね,」

「うん.」



「美奈が寂しがってたよ.
最近樹里と話してないなぁって.
私達似すぎてるからつい
2人で話しちゃうけど,
たまには4人で遊ばなきゃね.」


「そうだった.
最近幸人の事ばっかりで,
それを優衣にばっかりだったな.
今日学校済んだら4人で集まろう!!」


美奈がそんな風に考えてるなんて思ってなかった.
毎日毎日幸人だけの生活.
土日も学校の私達は
研究して,それ以外は
友達と遊ぶことさえ忘れて夢中になってた.


今日はゆっくり4人で集まろう.
そう決めた.
でも,やっぱり,
夜,幸人のところにいっても大丈夫な様に
オシャレして.



真理奈が料理をしてくれて
美奈と4人でガールズトーク.


相変わらずの美奈に
優しく包み込んでくれる真理奈.
その2人にお構いナシに
騒ぎ立てる優衣と私.



「やっぱこの4人は最強だね!」
そういって優衣が笑った.

クリスマスの近いこの部屋で
CORN HEADのMerry X'masが流れていた.



いつの間にか携帯を握り締めて眠っていた私に
起こさずそっと真里菜は毛布をかけてくれていた.




「うちらでさ,一生懸命なハチ公見守ってあげようね.」


そんな会話が夢に落ちる前に聞こえてきた.