今ならわかる.
幸人の気持ち.
仕事を大事にしていた人が
それをなくしそうなときに,
恋愛なんて,考えられる余裕ないって事も.
そしてそれが幸人のプライドを傷つけた事も.
そう,余裕がなかったのは
私のほうだった.
信じて待つ勇気がなかったのは
私だった.
深呼吸して,
ドアを開けた.
「お帰り.」
その笑顔に
それだけで胸が一杯になる.
帰り道に前に進むために口ずさんだ
星にお願いと一緒に決めたセリフなんて全部忘れてた.
いつもみたいに音楽を聴きながらゆっくりしてた
幸人に,
「ねえ,幸人.」
「うん?」
「私ね,
一緒に居てみて,
幸人の事,本当に好きだって思ったの.」
「ありがとう.」
「今は,仕事もつらい時期じゃない?
だから,私,きちんと支えてあげたい.
中途半端な関係じゃなくって.」
沈黙が,苦しかった.
幸人の横顔さえ見るのが怖かった.
「樹里ちゃんの気持ち,嬉しいよ.
俺も,これから,ずっと一緒に居れたらって思ってる.
その気持ちに嘘はないよ?
俺も,ちゃんと考えて話しようとは思ってる.
だけどね,今こんな状況じゃ,返事できないよ.
仕事どうなるかわかんないのに,
樹里ちゃんをつなぐことはできない.」
「そっか.考えてくれてるなら良かった.」
「でもね,俺,不安だよ?
今日留美ちゃんの家行ったら
あの状況でしょ?
何であいつまでいるのって思ったし.」
「ごめん.
でも,私の気持ちは幸人にしかないよ?
それは会ったときから変らない.
今日のも,色々あって.
だから,信じて?」
「わかった.」
「気持ち,急かしてごめんね.でも,言いたかったんだ.」
「ありがとう.」
「ご飯,温めてくるね.」
そういって,キッチンで
泣いた.
何が悲しいのかわからなかった.
ただ,不安に思われてたこと.
暖房の入ってないキッチンでは,
アンクレットが肌に冷たかった.
応援メールをくれた留美ちゃんに返事をした.
「ダメだった
なんか,今は仕事の事もあるから
返事できないって.
でも,考えてはくれてるみたいだから
良かった
」
「よく頑張ったね
明日ちゃんと泣かせてあげるから
」
さすがは留美ちゃん.
泣くのは明日にしよう.
それからは,いつもの2人だった.
色んな話して,
他愛もないことで笑って.
「ジュリア.」
幸人はたまにふざけて私の事をそう呼ぶ.
理由はわからないけれど,
今日も呼ばれたその名前は
私を変らず包んでくれた.
幸人の気持ち.
仕事を大事にしていた人が
それをなくしそうなときに,
恋愛なんて,考えられる余裕ないって事も.
そしてそれが幸人のプライドを傷つけた事も.
そう,余裕がなかったのは
私のほうだった.
信じて待つ勇気がなかったのは
私だった.
深呼吸して,
ドアを開けた.
「お帰り.」
その笑顔に
それだけで胸が一杯になる.
帰り道に前に進むために口ずさんだ
星にお願いと一緒に決めたセリフなんて全部忘れてた.
いつもみたいに音楽を聴きながらゆっくりしてた
幸人に,
「ねえ,幸人.」
「うん?」
「私ね,
一緒に居てみて,
幸人の事,本当に好きだって思ったの.」
「ありがとう.」
「今は,仕事もつらい時期じゃない?
だから,私,きちんと支えてあげたい.
中途半端な関係じゃなくって.」
沈黙が,苦しかった.
幸人の横顔さえ見るのが怖かった.
「樹里ちゃんの気持ち,嬉しいよ.
俺も,これから,ずっと一緒に居れたらって思ってる.
その気持ちに嘘はないよ?
俺も,ちゃんと考えて話しようとは思ってる.
だけどね,今こんな状況じゃ,返事できないよ.
仕事どうなるかわかんないのに,
樹里ちゃんをつなぐことはできない.」
「そっか.考えてくれてるなら良かった.」
「でもね,俺,不安だよ?
今日留美ちゃんの家行ったら
あの状況でしょ?
何であいつまでいるのって思ったし.」
「ごめん.
でも,私の気持ちは幸人にしかないよ?
それは会ったときから変らない.
今日のも,色々あって.
だから,信じて?」
「わかった.」
「気持ち,急かしてごめんね.でも,言いたかったんだ.」
「ありがとう.」
「ご飯,温めてくるね.」
そういって,キッチンで
泣いた.
何が悲しいのかわからなかった.
ただ,不安に思われてたこと.
暖房の入ってないキッチンでは,
アンクレットが肌に冷たかった.
応援メールをくれた留美ちゃんに返事をした.
「ダメだった

なんか,今は仕事の事もあるから
返事できないって.
でも,考えてはくれてるみたいだから
良かった
」「よく頑張ったね

明日ちゃんと泣かせてあげるから
」さすがは留美ちゃん.
泣くのは明日にしよう.
それからは,いつもの2人だった.
色んな話して,
他愛もないことで笑って.
「ジュリア.」
幸人はたまにふざけて私の事をそう呼ぶ.
理由はわからないけれど,
今日も呼ばれたその名前は
私を変らず包んでくれた.