一応予備知識入れとこうと思ってレンタルした『バットマン ビギンズ』『ダークナイト』、ビギンズはたるくて寝落ち。
ダークナイト最初は引き込まれたけど後半ほぼ寝て最後だけ帳尻合わせで頑張って目を開けたからほぼ観てない。
というくらいの感じで劇場へ行くと、不穏そのものなポスターが迎えてくれました。
ちなみに全くの別物なので2作借りなくてよかったなというのが本心です。ごめんなさい。
ネタバレはしませんが感想を…というのが非常に難しい。でもしません!
主演のホアキン・フェニックスの演技は本当に素晴らしく、アーサーがJOKERになる過程はドキュメンタリーのよう。
どうやら24キロ減量したらしい。
体重はどの俳優でもどうこうできるだろうけど、
表情の切実さが、どこまでどこからが『演じている』のか分からないシーンがたくさんあって、それは演出の巧妙さもあるのだろうけれど、ホアキン・フェニックスという俳優に白羽の矢が立った訳がよく分かる。
それを見せてもらっている時間とも言える。
ここでこうなの?!となる度に、あぁでも…そう…なのか…と理解できて、引き込まれたなあ。
私としては、作中での伏線は作中で回収されたので、満足感も高い。
創造物として受け止めての面白さは好きな部類だけど、賞賛するのはいかがなものかとは思う。
生まれてから何年経ったかの年齢と精神年齢は必ずしも比例しないから、R指定が絶対とも思わない。
15歳でも成熟してるなら劇場で観た方がいいと私は思うし、40歳でも『キモーい((((;゚Д゚)))))))』と思うならお疲れさんってお茶渡すかな。
いや、お茶はやめよう。
水道水にしよう。
間違いなく胸くそは悪い。そこは保証する。
胸くそ悪いから観ない方がいいなんて、思わない。
胸くそ悪くて観られない作品多いけど、観られないとして、その理由に胸くそが悪いが上がらない作品なんてそうそうないぞ。
胸くそってこんなに書くこと日常生活にないな。
あとこんな見方したらだめだろなと思いつつも、ついつい、ホアキンの瞳の奥の翳りに亡きリバーを見てしまった。
何が普通か、普通とは?
ずっと考えたなー
答えは、出ていないけど。
でもアーサーは私の中にもいて、ジョーカーもいるような気もする。
観終わったあと友だちに会って帰りが遅くだったのだけど、電車に乗って、降りる駅に近付くにつれどんどんどんどん人が減っていって車両に1人の時間もあって。
モーター音なのか、金属が車体の微妙な揺れに即して擦れて鳴るような音が強弱入り乱れて響いてきて、JOKERでよく流れたチェロっぽい音によーーーく似てて、現実かどうかずっと不安だった。
そしてそして、さっきまでいたあの街が、実はJOKERのいるゴッサムシティに似てるんじゃないかと気付いて改札抜けて駐車場までなんとなくダッシュした。
街並みじゃなくて街の空気が。
走っている私はJOKER走りになってんじゃないかっておかしくなった。
え?笑っていいだろうか?いやでも、感情のままで。
色んな考えがよぎったけど、考えすぎるとまずくなりそうでやめた。
しかし日が経ってもちょこちょこアーサーが、JOKERが顔を出してくる。
そうして聞いてきている、気がする。
狂っているのは俺か、それとも世間か?