初めてのライブは高校生の時で、生物の授業で隣の席に座る理系のクラスの子から誘われたB’zだった。
金色と銀色の、指紋がつくパッケージのベストアルバムが印象的だったあの頃。
チケットの値段が当時の私からすると高くて、でもそれはもちろんのB’z価格だし、その子がファンクラブに入ってるからこそという意味でのプラチナチケットってことも納得した。
バイトしてるから払えるし、でも親に報告して了承を得て、夢の舞台へ出かけた。
ごった返す物販も、トレイラーも、稲葉さんコスな人も、会場に入った時の独特のもやっとした空気も、何もかも新鮮でたぶんひとしきり口が開きっぱなし。
ちょっと大人になった気分だった。
会場を出る時、人並みに呑まれてはぐれかけた私の手をぐっとつかんでくれた彼女は元気にしてるかな。
風の噂は前に聞いて、お母さんになったらしい。
今もB’z聴いててほしいな。
そんな贅沢な人生初ライブを味わった私。
大人になって色んなライブへ行き、親子参戦を目にする機会も増えた。
息子さんがスガさんファンなんだろなって出で立ちで、お母さん付き添い。
60歳のお母さんを連れてきましたっていうaiko ジャンキー。
爆音大丈夫??って心配になる赤ちゃん。
えっと、ツアーTきてタオル掛けてるから君がファンなんだね?っていう8歳くらいの子。
赤ちゃんは別として、幼子に言いたい。
すげー贅沢だからな??
チケット代わかる?これ遊びみたいだけど遊びじゃねーから!!!いや遊びでいんだけど。
決して連れてくることを非難したいわけじゃない。
ただね、この生音、生拝み、当たり前に思っちゃだめだよ!
グッズもね、安くはないんだよ?
『ぜんぶ買うー!』って…総額は普通自動車の税金超えるからね????
って熱くなっちゃううるさいおばさん。
チケット申し込めることも、当選することも当たり前じゃないからね。
絶対行く気で外れる人も、当日急に行けない人も、申し込めなくて祈る人もいるからね。
そういうことをぜんぶ背負ってとは言わないけどさ。
大人になって、自分で稼いだお金の中から参加して、グッズも考えて買って、また絶対来よう!って思うの、楽しいよ。
今月はライブあるからあの服は我慢しようって、悲しくないよ。
それも含めて準備なんだよ。
この前のチェンベクシがあんまり良かったから、色んなこと考えて思い出したりもして。
参戦することの意義とか心づもりまで思い至った。
全てのライブ参戦する方が、気持ちよく家路に着けますように!