スガシカオ出てたプロフェッショナル仕事の流儀を、再放送も観て。

ここ最近で読んだり聞いたりした私の中の言葉たちが刺激を受けました。

スガシカオの最大の待ち味は歌詞にある、と紹介された時に、あとあの唯一無二の声ね!とツッコミは入れて、生みの苦しみに向き合う姿に見入ってしまった。

メロディー先に作って歌詞を付けることに驚いた。同時にやってるのかと思ってたから。

歌詞あとからって、高度過ぎ。

ペンを持つ右手が荒れてた。

あんな風に、身ひとつで嵐の中に飛び込んで行くんだ。

嵐の中へ行けない人は、その嵐がどれだけのものかを問うてはいけない。覚悟を決めて、責任を背負う人にしか、その資格はない。
だから、作詞中は人を入れなかった。

前は、そういう場面を見ると、それが誰であれ、取材受けたクセに偉そうに!なんて勘違いしてた。

違うんだ。

何の覚悟もない人が、興味本位で覗いていいわけない。だって、一緒に背負えない。戦いは孤独で、孤独と向き合わざるを得ない。

曲中に流れる、過去に紹介されたプロフェッショナルたちも、そうなんだ。

デザイナー、料理家、建築士、寿司職人、棋士、演奏家、医師…

内容は違えど、それぞれの貫く哲学や美学には、経験や磨いてきた技術が裏打ちされていて、その人本人にしか語れない。

スガシカオの場合、ギター1本と100万円から始まった道のり。

バイト出来る年齢になってからバイト代をCDにつぎ込んで、聞けるだけ音楽を聞いたって、前に何かで読んだ。
だからミュージシャンを目指す少年に、そのくらい勉強もしないとダメだというようなアドバイスもしてて、体得してきた人の言葉は重みがあるし、何より嘘がないなと思った。

番組を観てて、いつから好きになったっけって考え出して、きっかけみたいな瞬間をどうしてもはっきりと思い出せなくて、なんかもうそれはどうでもいいかなと思った。
気付いたら虜になってたんだもの。

誰がカバーする夜空ノムコウよりも、原曲が滲みる。

桜井さんも言ってたように、心の醜い部分をさらしてるけど、言葉選びが独特ながら秀逸で、目を背けたい感はないしむしろ見つめたい。

感情をそのまま吐き出した言葉のようでいて、実はきちんと面取りされてるから。

その面取りすら、この人のセンスにかかると目を見張るほどの。

番組を見終わってからずっとスガシカオが鳴ってて、たまらなくなったからベスト2枚聴いてます。

これまでインプットした、さまざまな作家やアーティストの言葉も共鳴して、時を経て腑に落ちる瞬間を、味わっている。