フランス映画だ。

独特の、喉から鼻に抜けるような破裂音。



舞台はなんとなく南仏。



聖地サン・ジャックへの巡礼の旅路。

母の遺産を相続したい3姉弟。

女子高生2人と、アラブ系男子高生。

スカーフを常に頭に巻いたミステリアスな中年女性。

彼らを案内する黒人系男性ガイド。




総勢9名の、2000km超の道程。

中盤少し前から見始めた。


ひたすらに歩く、歩く、

これでもかと歩いても歩いても

道のりは果てしなくかつ、険しい。


個々の心象風景から見える、9通りの人生ドラマも骨太い。


ガイドは親友に妻を寝取られ

3姉弟は血のつながりも認めたくないほど険悪な仲。

アラブ系男子高生の1人は識字障害。


巡礼という、ひとつ目的の同行者とは思えないほど好き勝手し放題の彼らが、少しずつ心を通い合わせてゆく。



ただ ただ 美しい

何もない風景

時に晴れ渡り 時に霧がかり



映像美の高さにも一見の価値あり。



どうしようもない一人が

大義名分など持たない一人が

今日を大事に

明日を愛して

生きていく



缶コーヒーのCMの



このろくでもない素晴らしき世界



というコピーを思い出した。












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