昨日は映画館で、劇団新感線『天號星』ライブビューイングを鑑賞しました。
ここ最近の新感線ではトップクラスの面白さだったと思う。
表向きは口入れ屋の主人、裏の顔は悪党を始末する引導屋の元締めである半兵衛(古田新太)。実は半兵衛は臆病者で真の元締めは女房のお伊勢だった。
半兵衛は天號星の災いにより殺し屋、銀次(早乙女太一)と中身が入れ替わってしまう。
そこに銀次と因縁のある朝吉(早乙女友貴)や悪徳奉行、暗殺集団の黒羽組まで絡んで騒動が起こるというストーリー。
もう圧倒的!早乙女太一オンステージだった。
殺し屋銀次の安定の高速殺陣はもちろん、中身がヘタレの半兵衛になったときのアクションも見もので、あの太一が臆病で闘えないという設定が効いていて、滅茶苦茶身体能力の高い人だけが出来るアクロバットな避け方が凄い。
ビービー泣きながら逃げまくる芝居も最高で、こんなにコメディセンスある人だとは知らなかったよ。
早乙女友貴との人外レベルな兄弟対決も凄いし、他に客演では引導屋の山本千尋が殺陣が上手いというよりは拳法みたいな身のこなしが明らかにプロでwikiったら太極拳の選手だったらしい。
踊り巫女役の久保史緒里は、WOWOWドラマ『落日』のサイコパスが印象に残っていて、この舞台でも好演していたので今後の活躍が楽しみ。
劇団員では、黒羽組を束ねる真砂郎役の池田成志が悪いのに情けなくて、その顔芸に笑わせてもらった。
ずっとこういう新感線が見たかったんだよ。
シンプルな展開で、メインは旬の若手に任せて、ベテランが脇をガッチリ支える構図が好き。
もちろん今回は早乙女ブラザーズあってこそなので、ここまで舞台スキルのある若手ってそうそういないのかもしれないけど。
髑髏城の森山未來vs早乙女太一を彷彿とさせるパフォーマンスで久しぶりにテンション上がりました。
お話自体も惚れ惚れするような男の生き様を見せつけられるラストで完璧!て思えた。
ゲキシネ公開時にまた観ようかな。
話変わって、先週観た映画『BAD RANDS』が面白かったです。
原田眞人監督作品は『検察側の罪人』『燃えよ剣』が良かったけど、今回みたいな裏社会を描いた作品が好みなのでこれも間違いなかった。
特殊詐欺グループの見張り役、安藤サクラがキレキレでかっこいい。
リアルなクライムサスペンスかと思いきや、漫画みたいに奇想天外なエンターテイメントで深く考えずに楽しめた。
詐欺の描写は臨場感あったし、あらゆる困難が降りかかっても決して怯まない。持たざる者として生まれた主人公の逞しさに目が離せなかった。
弟分の山田涼介とのコンビ感も良かったです。