ボスニア・ヘルツェゴビナという国 | BLUE TRAVEL

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行きたいとき、行けるときに行かねば。

バルカン5カ国目 ボスニア・ヘルツェゴビナ

 

ボスニア・ヘルツェゴビナといえば、やはり、悲しいかな、

ボスニア紛争(1992年から1995年まで続いた内戦)

がすぐ浮かんでしまいます。

 

ユーゴからの独立したい派

ボシュニャク人とクロアチア人

VS

独立したくない派

セルビア人

 

ボシュニャク人:イスラム教に改修した南スラブ人の末裔

クロアチア人:カソリックを信仰する南スラブ人

セルビア人:セルビア正教を信仰する南スラブ人

 

宗教が違うだけで南スラブ人であることは共通だよね?

同じ民族なんじゃないの?

と思ってしまうのですが。

 

NATOが介入し、

「ボスニア・ヘルツェゴビナ連邦」(ボシュニャク人とクロアチア人)

「スルプスカ共和国」(セルビア人を主体とした通称セルビア人共和国)

ふたつの構成体からなる連邦国家とするデイトン合意で和平が成立。

 

スルプスカ共和国にはその地域の旗が掲げられています。

 

 

ボスニア・ヘルツェゴビナの国旗はこちら。

 

 

EU加盟を熱望しているため、EU旗を模してデザインされている。

 

民族的な対立感情が無くなったわけではなく、今後も深刻な問題に発展する要素があるにはあるが、民族を超えた共通の国家目標が『EU加盟』。

EU加盟には民族対立の克服と安定した政治経済状況が絶対条件として必要なため、現在は対立は封じ込められており、3つの民族を代表して3人の大統領評議会メンバーが8か月交代で議長(首相に当たる)を務めています。

 

日本に関係の深いボスニア人としては、2006年にサッカー日本代表チームの監督として迎えられたイビチャ・オシム氏が有名です。

 

この内戦では20万人以上の人命が失われています。

200万人の難民、そして民族浄化(大量虐殺、レイプ、強制出産)事件。

これが遠い昔ではなく、近年に起きたこと。

実際来るまではあまりピンとこなかった旧ユーゴの民族問題、だんだん理解できるようになりました。

 

暗い過去があったのが嘘のような平和な景色。

 

 

この豊かな土地がいつまでも美しくありますように。