桃のチャンミン2 | bluestrawberry212

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チャンミン(ただ今黄桃に化身中というか酒席のポカでされてる中)は、青い龍の彫られた硝子卓の上で「あー・・・チッ」と再び舌打ちした。

ええ桃になってもこんななんて才能じゃない?

桃って普通キュートたまんなーいって存在じゃない?

ユノが琥珀とシトリンの衣の上の小さな頭を傾げると、宮殿の上を極楽鳥が朗らかにさえずりながら羽ばたいていった。

「僕は今、大きいクッションくらいのちょうどいい大きさでしょう?腰かけてもやぶさかではないですよ?お?」

「つぶれちゃわないかな」

ユノはツンツン、と細かな産毛におおわれた皮をつつく。

「固い」

なんかバキバキすじばってそうに固い。

「ねえその2つの葉っぱで紐かなにか持って縄跳びしたら、ファンのみんな喜ぶよ!」

「誰ですかファンって」

「なんか混線してるみたいだよ」

ユノにしてこの古代の東方と現代が入り交じった世界の王は、ふと体を傾けて細い鼻すじをチャンミン(桃だが)に寄せた。目を閉じてふんふん、と匂いをかぐ。チャンミンは葉を水平に卓についてピン!と伸びあがった後、また先ほどとは変わった、だが「デュフ、デュフフ」としか表現できない感じで揺れた。

「甘い匂いもしない。お前、本当にチャンミンなんだねえ」

「どんな姿でも僕の心は王にあります」

「ありがと感動した」

ユノはそうだ!と両手を合わせると

「重さはどうかな?」

そう言って胸に桃を抱きあげた。