ときめく物を選んで残すこんまり®︎流片づけ

 

高齢者になると、物を手放すのがさらに難しくなるようです。

世代的な考えもあり、物を大切にする、捨てない、いつか使う、誰かが欲しいかも、

色々な気持ちが取り巻き、手放せない。とりあえず取っておく。

 

ここでポイントは二つ。

①これからの暮らしをどうしたいか、自分自身の考え方をまとめること

 

私はこのままで良い、と考えているうちは、

物を手放すかどうかの判断が全て曖昧になってしまいます

これからの暮らしをどのようにしたいか、理想の暮らしを描くことです

 

これは単にスッキリした暮らしがしたいとかではなく、

この空間ではどんな事をどんな気持ちで

何をして楽しんでいるか、とことん想像していく事です

 

例えば、

”好きな物だけに囲まれた居間で、厳選した好きな本棚の前で

ソファーでゆっくりとクラシック音楽を聴きながら

紅茶を飲みながら本をのんびりと読む事ができる優雅な空間”

 

そうすると、その空間にふさわしいものが見えてくるのです

すなわち、手放して良いものが見えてくるのです

 

②物を大切にすると言う意味を自身で理解し、対応できるマインド(思考)になれるか

 

何でもかんでも捨てれば良いという訳ではありません。

特にお子さんのたちは高齢の親に対して、

もういらないでしょ、使っていないでしょ、ゴミだ

などと、自分の視点からの意見を言いがちです

 

しまい込んでいるのには、みんな理由があるんです

 

それは 

 

また使うかもしれないから

何かに使えるかもしれないから

誰々から贈られた物だから

 

”物中心の思考”  になっているのです

 

物たちは、一人で勝手に歩いて家に入って来たのではありません

自分自身の意志でそれを持ち込んでいるのがほとんどです

(もちろん贈り物は別ですね)

その家に持ち込もうと決めたご自身の意思があたかも消えたように、

家に入った途端、物自体が主張を始めます

視界に入る物・物・物

多くなればなるほど、視界に飛び込んでくることになります

 

それが視界に溢れ出すと、ストレスを生み出します

その景色に慣れてしまうと、散らかっていると感じなくなります

 

 

ここで、86歳の女性のお片づけ例です。

 

彼女は過去30年余り、未亡人で一人暮らしでした。

教育関係や、カウンセリングを行ったりして、

自立した生活を送っていました

 

収納には物が混在して溢れ、お洋服も寝具もごちゃごちゃで

でも着る服があまりないのでまた買わないとと感じていたようです

 

そこへ、賃貸の部屋が売却される事になり、引越しを余儀なくされたのです

 

この大きな転期が良いきっかけになりました。

 

引っ越す前に、全ての物と向き合い

 

これからも使いたい(”使うかも”ではなく)

これは好き

ポジティブな気持ちを与えてくれる

きちんとした使用目的・役割がある

存在さえ忘れていた物たちを大切に対応し、

使うか、譲るか、売るか、寄付するかなどを決める=”方をつける”

 

片づけとは物に対して ”方をつける” とも言われています(諸説あり)

曖昧な判断のまま、”とりあえず” と言う概念からの旅立ちです

 

こうして少しづつお片づけを始め、

ゆっくりと対話をし、

時には昔話に脱線することもありました

 

あちこちにハサミが8本

あちこちにボールペンが29本

それでもいつも探していると…

 

足るを知ると、物をもっと本来の意味で大切にできる

全ての物において

 

それが本当の意味での豊かな暮らし

物を大切にすると言うことではないかと思います

 

 

物は本人の象徴です

お家を見ると、人が見える

 

どの観点で暮らしをしているのかが、明確にわかります

 

でもね、それを責める訳ではありません

 

それで良いなら、それでいいんです(衛生的・安全面は要考慮です)

 

でも、散らかっている状態にもし苦しんでいたり、少しでもストレスがあるなら

それを誰でも何歳になっても解決することが出来るのがこんまり®︎流片づけです!

 

 

ギッシリからスッキリへ

 

どこに何があるか、もう迷わずに見渡せる景色になりました

 

Before

 

After