実家に帰ると、


憔悴しきった私を
心配した母が事情を聞いてきた。



浮気されていた。
K太が出て行った。
離婚届を置いていった。



死のうとしたとは
さすがに言えなかった。




激怒した母に


「すぐに離婚届を出してくるから
渡しなさい!」


と言われた。



届を渡しながら


「まだ出さないで。
気持ちの整理をさせて。」


と泣く私を、
困ったように見てから、
母は黙って部屋を出ていった。




それからの私は
抜け殻のようだった。


相変わらず食事はとれないし、
夜も眠れない。


寝ても一時間も経たずに目が覚める。
短い夢の中にまでK太が出てきた。


バイトも辞めた。
働く気力も体力もなかった。


一花の育児は両親に任せっきり。


酷い母親だ。